真壁造(しんかべつくり)

 真壁造(しんかべつくり)は、和風建築に使われている伝統的な壁の構法のひとつ

 構造躯体として使う柱を表面に露出させ、柱と柱の間に壁を納める

 和室や数寄屋造書院造などの伝統工法が用いられた建物、伝統家屋などで見られる

【真壁】

 木造住宅の壁の造りには大きく分けて「柱が見える真壁造」と「柱が見えない大壁造」がある

 真壁造は、日本住宅の原風景を作ってきた
 柱が空気に触れるため、防腐性があった

 戦後は、経済的な合理性、防火性・耐震性、気密性や断熱性などから大壁造となる



 真壁には、塗壁と張り壁の2つがある

 <塗り壁>
 柱の間に大壁のものより細い間柱を立て、土台と平行に、天井貫・内法貫・-胴貫・地貫下を適切な間隔でかける

 小舞(竹製の格子)を組み縄などで縛り固定し下地としたものか、塗壁用の石膏ボードの上に漆喰などを塗り重ねる


 <張り壁>
 柱の間に大壁のものより細い間柱を立て、土台と平行に、等間隔に接合部の下地となる胴貫と中間の下地である胴縁を
適切な間隔でかける
 石膏ボードや下地合板などを張り、壁紙を張って仕上げる


 <外壁の真壁
 柱や露出させたい柱を外に出るように配置される
 京町家に多く見られる

 付け柱
 装飾材を、元の柱か大壁仕上げの壁に取り付けて真壁に見せることもある

 総塗籠造
 露出した柱を漆喰などで塗ごめて見せる

 長押形(なげしがた)
 城郭建築では、長押や柱を塗ごめて形を出して見せる


 天井との境に天井回り縁、
 床との境に幅木、
 和風の床には雑巾摺り、
 畳敷きの場合は畳寄せが付けられる

 大壁では隠れてしまう鴨居や敷居も露出される
 鴨居がないところには、装飾材で付け鴨居が付けられる


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