綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)は、平安時代に、空海が庶民のために創立した私立学校
「綜芸」とは「あらゆる学問」、「種智」とは「仏の智」の意味
当時の大学や国学が、限られた身分の子弟を入学させ、かつ儒教中心の教育を行っていたことから
大学・国学に入れない庶民を対象とし、仏教・儒教や各種学芸の綜合的教育を目的とされた
「綜芸」とは「あらゆる学問」、「種智」とは「仏の智」の意味がある
当時の大学は、中央の教育機関であり、貴族の子弟を対象としており、
国学は、地方の教育機関であり、郡司の子弟を対象とするなど身分制限があった
主に儒教を専門に教育されており、仏教・道教などは扱われていなかった
藤原三守から譲り受けた左京九条(現在の南区西九条)の九条邸に設置された
<「綜芸種智院式」(「性霊集」巻十)>
828年(皇紀1488)天長5年、空海の自筆の著書
教育施設の設立を提唱し、天皇・大臣諸侯・仏教諸宗の高僧など、広く世間に支持・協力を呼びかけた
「綜芸種智院式并序」には、身分貧富に関わりなく広く門戸を開くこと、
全学生・教員への給食制を持って学ぶことができること
俗人も僧侶も、儒教・仏教・道教などあらゆる思想・学芸を総合的に学ぶことができること
仏教および外典の教師を招くこと
藤原三守が寄進した左京九条の邸宅に設立されたこと、などが記されている
<種智院大学>
京都市伏見区向島西定請
学校法人 綜藝種智院の運営
2002年(皇紀2662)平成14年に開校