コンニャクは、コンニャクイモに含まれる多糖(コンニャクマンナン)を糊化し、
アルカリ液(水酸化カルシウム水溶液や灰水)を用いて凝固させたもの
一度凝固させたコンニャクは、水溶性はなく、やわらかく強い弾力があるものになる
カロリーは、1枚(300g)で約20キロカロリーほどで非常に低く、食物繊維が豊富で、ダイエット食品としても扱われる
<お腹の砂払い>
物理的に、腸の老廃物を押し出す効果があり、「お腹の砂おろし」「胃のほうき」とも称される
コンニャクに含まれる食物繊維の中でもセルロース・こんにゃくマンナンには、有害物質の生成やそれを排除する効果が高いといわれる
腸内細菌叢を改善することによって、大腸がんや大腸ポリープなどの大腸疾患のリスクを軽減させるともいわれる
飛鳥時代
砂払い(整腸)の薬効のために、中国から輸入されていたといわれる
鎌倉時代頃
食品として確立し、精進料理に用いられるようになったといわれる
コンニャクは、京都の食文化で、決まった日に食べられる習慣がある食材の一つ
<月の末日>
月の末日には、「巳寿司(みずし)・寅蒟蒻(とらこんにゃく)・卯豆腐(うどうふ)」が食べられる
寅の日には、こんにゃくを食べるのがよいとされる
<節分会>
千本ゑんま堂では、2月節分には、こんにゃく煮が参拝者にふるまわれる
こんにゃくは、裏表のない食べ物として、閻魔法王が好むといわれる
最近では、閻魔法王の舌の形に丸く切ったこんにゃく炊きも販売されている
<庚申の日>
金剛寺 八坂庚申堂では、コンニャク封じ祈祷・コンニャク焚きが行われる
開基 浄蔵貴所大法師が、青面金剛の霊示を受けて、祈祷されたコンニャクを3つ、北を向いて庚申尊を念じながら
無言で食べれば諸病諸厄が免れるとして施したといわれる
それにちなみ、猿の形に抜いたコンニャクが3個振舞われる
<精魂尽きたとき>
こんにゃく・だいこん・れんこん・こんぶ・ごんぼうなどを食べればよいといわれる
「こんにゃくは男子最も益ありと」ともいわれる
<針供養祭>
針神社では、12月8日
法輪寺では、2月8日と12月8日
使い古した針や折れた針に感謝し、コンニャクを祭壇にお供え、飾り糸のついた長い針を刺して供養する
平安時代
清和天皇が、廃針を納めた針堂(はりどう)を建立したことが由緒といわれる