インクライン(いんくらいん)(Incline)

所在地:京都市左京区南禅寺福地町付近   地図情報

全長:約582m
落差:約36m

敷設:1890年(皇紀2550)明治23年

複線(レール4本)


 インクラインは、琵琶湖疏水を活用した、大津から宇治川に至る20.2kmの疏水舟による運送ルートにおいて、
途中の2ヶ所、水路の高低差により船が運行できない急な坂に線路を引き、三十石船をそのまま台車に載せて、
上り・下り運行させた傾斜鉄道

 上下の船溜に到着した船が、旅客や貨物を乗せ換えることなく運行できるよう考えられた

 春の蹴上インクライン跡は、桜の名所

【インクラインの歴史・経緯】





【蹴上インクライン】

 蹴上船溜と南禅寺船溜の間
 延長581.8mで世界最長
 標高差は、36mあり、勾配は1/15度

 レール4本の複線傾斜鉄道

 蹴上インクラインは、形態保存されている


 琵琶湖疏水第3トンネルを掘削した土砂を埋め立てて造られた

 建設当初は、水車動力でドラム(巻上機)を回転させて、ワイヤーロープを巻き上げて台車を上下させる設計だった

 蹴上発電所の完成により、電力使用に設計が変更された

 エーブルカー(鋼索鉄道)のような仕組みで運行された
 ドラムは、当初は、蹴上船溜の上にあったが、後に、南禅寺船溜北側の建物に移転して改造された
 直径3.6mのドラムを35馬力(25kw)の直流電動機で回転させて、直径約3cmのワイヤーロープを巻き上げて運転していた
 2段変速できるようになっていた
 蹴上船溜の水中には、直径約60cmの縄受車を約9m間隔に設置して、ワイヤーロープが地面に触れるのを防いだ
 片道の所要時間は10〜15分かかった




【伏見インクライン】

 琵琶湖疏水と濠川を結ぶもので、伏見城外堀跡に設置された
 延長290.8m
 落差を利用した発電所が墨染にも作られた

 1966年(皇紀2626)昭和41年に撤去される

【その他】

 <ねじりまんぽ
 インクライン下にある、南禅寺に通じる歩行者専用通路のトンネル
 「まんぼ」はトンネルを意味する
 トンネルのアーチ式天井は、強度を増すためにレンガが螺旋状に組まれており、ねじれて見える
 1888年(皇紀2548)明治21年の建立

【蹴上インクラインへのアクセス】

 地下鉄 東西線 蹴上駅 徒歩約5分


【京都検定 第10回3級】

【京都検定 第20回3級】

【京都検定 第11回2級】

【京都検定 第6回1級】

【京都検定 第8回1級】



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