京都府立京都学・歴彩館
(きょうとがく・れきさいかん)
(Kyoto Institute, Library and Archives) 京都通メンバ
所在地:京都市左京区下鴨半木町 
   名所地図情報名所

リニューアル前:京都府立総合資料館

開館:1963年(皇紀2623)昭和38年11月15日

リニューアルグランドオープン:2017年(皇紀2677)平成29年4月28日

収蔵資料:55万点以上
国宝:1点(東寺百合文書)

 京都府立京都学・歴彩館は、京都府立総合資料館がリニューアルされた文化施設

 50年以上にわたり京都に関する資料の総合的な収集・保存・公開を担ってきた京都府立総合資料館
新しく京都の歴史・文化に関する研究支援や学習・交流の機能が加わった

【京都学・歴彩館の歴史・経緯】

【京都学・歴彩館】

 50年以上にわたり京都に関する資料の総合的な収集・保存・公開を担ってきた京都府立総合資料館
新しく京都の歴史・文化に関する研究支援や学習・交流の機能が加わりリニューアルオープンされた文化施設

 地上4階、地下2階の建物は、京都の街並みの碁盤の目をモチーフにされている

 重層的な屋根をイメージした芸術性に溢れたデザインになっている

 ガラス張りで明るく、開放感のある吹き抜けで、心地良い空間とされている


 <京都学・歴彩館が目ざすもの>
 京都は日本文化の心のふるさとであり、京都に関する歴史・文化の研究は、日本文化全体の研究と大きく繋がっている
 京都や京都との関わりの中で成立、発展してきた特色豊かな文化について、
国内外からの幅広いアプローチにより研究していくことを京都学ととらえ、
これを推進するとともに、その成果を発信し、京都への関心を高めることにより、
京都について学ぶ楽しみを一層広げ、京都文化のさらなる発展を目ざされる


 <主な事業>
 ・世界とつながる京都学の研究・交流拠点

 世界の主要な日本文化研究機関と連携し、海外の若手研究者を招聘するなどして研究交流を行うほか、
府内・国内の主要大学等との共同研究会を設け、京都の歴史や文化に関する研究が推進される


 ・誰もが学べる交流・発信拠点

 第一級の研究者や文化人による京都学講座や、海外の研究者を交えた国際シンポジウムや、
歴史、文芸、産業、景観など特色豊かな京都の文化に関する様々なセミナーや研究報告会など、
多彩なプログラムを展開し、京都の魅力を再発見し、文化の力による地域の創生につなげていく

 展示室では京都府所蔵の国宝「東寺百合文書」や、貴重な資料や美術工芸品等が展示される


 ・京都関係資料の収集・保存・公開拠点

 これまで京都府立総合資料館が収集・所蔵してきた京都に関する図書資料、古文書、行政文書、写真資料など
約73万点、京都府立大学・府立医科大学の附属図書館の所蔵図書約20万冊、学術雑誌約2,000種が閲覧できる

 新たに、東京大学史料編纂所との提携により「陽明文庫」のデジタルデータ約5万コマが館内で閲覧できる


 <「京都学」の考え方>
 京都や京都との関わりの中で成立、発展してきた特色豊かな文化について、
国内外からの幅広いアプローチにより研究していくことを京都学ととらえられている

 <名前の由来>
 新たな機能である京都文化の研究推進を「京都学」に込めるとともに、
「順を追っていく」「代々にわたる」といった意味を持つ「歴」と、色どりの美しさを表す「彩」により、
文化や歴史の数々が時代を超えて輝きを放ちつづけ、次代へと受け継がれていくことを「歴彩」と表現されている

【所蔵】

 <一般図書>
 約32万冊
 京都府立図書館から18万冊を引き継いでいる

 <東寺百合文書(とうじひゃくごうもんじょ)24,067通(国宝)>
 3863巻・1172冊・6帖・67幅・13695通
 奈良時代から江戸時代
 教王護国寺(東寺)の宝蔵、御影堂に残されてきた古文書群
 4万点ほどの全て重要文化財であり、そのうち24,067通が国宝に指定されている
 掛軸・巻物などに改装されずに作成当初の形態を保ったままの形で、原形がよく保存されている貴重なもの
 1997年(皇紀2657)平成9年6月30日 国宝に指定される
 附指定:貞享二年前田綱紀寄進文書箱 94合
 (1685年(皇紀2345)貞享2年
  加賀藩主 前田綱紀が、後藤演乗らに命じて、調査・謄写を行い、
  その終了後に桐文書箱を寄進して文書を収めさせた
  片仮名46箱、平仮名48箱の計94箱が現存している)


 <紙本淡彩柳下童子 八曲屏風一隻(重要文化財)>
 江戸時代の池野大雅の筆
 1968年(皇紀2628)昭和43年4月25日 重要文化財に指定される

 <革嶋家文書(かわしまけもんじょ)2,459通(重要文化財)>
 24巻・217冊・1帖・2121通・23鋪・8枚
 鎌倉時代から大正時代に
 革嶋家(西京区川島)に残されてきた文書群
 革嶋家は、佐竹義隆の弟 義季を祖とする家柄で、二代 義安から革嶋氏を名乗り、
代々、革嶋南庄の下司職を相伝した
 2003年(皇紀2663)平成15年5月29日 重要文化財に指定される

 <東寺観智院伝来文書典籍類(とうじかんちいんでんらいもんじょてんせきるい)59点(重要文化財)>
 29巻・6冊・2帖・22通
 平安時代から江戸時代
 東寺塔頭 観智院に残されてきた文書・典籍類
 ・839年(皇紀1499)承和6年
  空海の死後、弟子 実恵と、唐の青龍寺 義明との交流を示した唐青龍寺音信案の鎌倉時代中期の写
 ・1287年(皇紀1947)弘安10年8月
  叡尊の舎利信仰を伝えた叡尊置文案
 ・醍醐山寺院本仏記
 ・仁和寺仁王会記
 ・東大寺別当次第
 ・宇治関白高野山御参詣記
 など、寺記、縁起、記録が多い
 「東寺百合文書」と混在していたが、総合資料館による調査の結果、分離された
 1981年(皇紀2641)昭和56年6月9日 重要文化財に指定される

 <京都府行政文書(ぎょうせいぶんしょ)15,407点(重要文化財)>
 京都府発足以来の府庁文書
 旧郡役所、豊岡県、宮津県などからの引き継ぎ文書も保管されている
 府庁文書12,641点、府庁史料2,110点、郡役所資料249点、豊岡県第14・15大区区務所文書18点、
宮津藩宮津藩政記録389点が重要文化財に指定されている
 1867年(皇紀2527)慶応3年の京都町奉行所廃止から、
1947年(皇紀2607)昭和22年の地方自治法施行までのものが文化財指定対象となっている
 2002年(皇紀2662)平成14年6月26日 重要文化財に指定される


 <蔵書>
 元京都府知事 蜷川虎三の蔵書
 元京都文化博物館館長 吉田光邦の蔵書
 歌人・作家 吉井勇の蔵書
 作家 太宰治の蔵書

 <吉井勇資料>
 歌人・作家 吉井勇の遺品など

 <河上肇文庫>
 マルクス経済学者 河上肇の著書、彼に関する資料、原稿、遺品など

 <実物資料>
 日本画家・風俗史家 吉川観方が収集した衣服、玩具などの風俗資料
 和楽器師 佐竹藤三郎らが収集した古典楽器のコレクション
 朏健之助が収集した郷土玩具の朏(みかづき)コレクション
 これら実物資料の管理は、京都文化博物館を運営する財団法人京都文化財団が行っている

 <室町期古写本>
 百二十句本「平家物語
 仁融筆「新古今和歌集
 細川幽斎奥書本「藤川百首注」
 伝月樵筆「伊勢物語」

 五山版「雪峯空和尚外集」
 古活字版「万葉集

【京都学・歴彩館へのアクセス】

 地下鉄 烏丸線 北山駅 南へ徒歩約5分

 市バス 北山駅前 南へ徒歩約5分、前萩町 南へ徒歩約5分 、府立大学前 北へ徒歩約5分


【京都検定 第14回2級】

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