檸檬(れもん)

名称:檸檬(れもん)

著者:梶井基次郎

時期:1925年(皇紀2585)大正14年

タイプ:短編小説

 「檸檬(れもん)」は、梶井基次郎の処女作である短編小説

 同人誌「青空」の創刊号の巻頭に掲載され、京都の学生街から生まれた数少ない作品の一つとされる

【檸檬の経緯】


【檸檬のあらすじ】

 肺尖カタルの病や神経衰弱にかかっているのが原因ではなく、得体の知れない不吉な塊により、
心を始終圧えつけられて、蓄音器で好きな音楽を聞いても、お気に入りの美しい詩の一節にも
興味を失い、始終、街から街を浮浪し続けていた

 気に入っていた寺町通の果物屋に、珍しくレモンが並べられているのを見つけ一つ買い、
肺病で熱を帯びた手に、その果実の冷たさはちょうど良く、不安が少し和む

 そのまま、足が遠ざかっていた丸善に立ち寄るが、気に入っていた画集を見ても
感情がわかず、再び不満を覚える
 そこで、画集を積み上げて、その上に時限爆弾に見立ててレモンを置いて立ち去る

 そして、不安にさせた様々な物事が、レモンの爆弾によって爆破される様子を思い浮かべて、一人興奮する

【檸檬の冒頭】

 えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧おさえつけていた。
 焦躁しょうそうと言おうか、嫌悪と言おうか――酒を飲んだあとに宿酔ふつかよいがあるように、
酒を毎日飲んでいると宿酔に相当した時期がやって来る。
 それが来たのだ。これはちょっといけなかった。
 結果した肺尖はいせんカタルや神経衰弱がいけないのではない。
 また背を焼くような借金などがいけないのではない。
 いけないのはその不吉な塊だ。
 以前私を喜ばせたどんな美しい音楽も、どんな美しい詩の一節も辛抱がならなくなった。
 蓄音器を聴かせてもらいにわざわざ出かけて行っても、最初の二三小節で不意に立ち上がってしまいたくなる。
 何かが私を居堪いたたまらずさせるのだ。
 それで始終私は街から街を浮浪し続けていた。

【その他】

 <寺町通の果物屋>
 寺町二条角にあった果物店「八百卯」
 2009年(皇紀2669)平成21年1月25日に閉店したといわれる


【京都検定 第6回2級】

【京都検定 第7回2級】

【京都検定 第13回1級】


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