櫻谷文庫(おうこくぶんこ)旧木島櫻谷家住宅

所在地:京都市北区等持院東町   名所地図情報名所

国の登録有形文化財

運営:公益財団法人櫻谷文庫

 櫻谷文庫(おうこくぶんこ)は、北野白梅町駅の北西、馬代通に面してある記念館

 明治時代末から昭和時代前期に活躍した日本画家 木島桜谷(木島櫻谷)(このしまおうこく)の
住宅・画室、作品・遺品・収集品などの保存管理と公開されている

 「旧木島櫻谷家住宅」として国の登録有形文化財となっている

【櫻谷文庫(旧木島櫻谷家住宅)の歴史・経緯】


【櫻谷文庫(旧木島櫻谷家住宅)】

 和館・洋館・大画室の3棟は、「櫻谷文庫(旧木島櫻谷家住宅)」として国の登録有形文化財(建物)に登録と、
 京都市指定有形文化財に指定されている

 離れの建物や、洋館に繋がる平屋は順次取り壊され、
 画室の南にあった池も埋め立てられ、現在はテニスコート・菜園・弓道場となっている
 土地は、洛星中学校・高等学校に無償貸与されている


 <洋館(国の登録有形文化財)>
 構造:木骨煉瓦造2階一部平屋建、桁行8間,梁間3間半、寄棟造、桟瓦葺、外壁モルタル塗、建築面積107m2
 竣工:1913年(皇紀2573)大正2年

 2007年(皇紀2667)平成19年5月15日
 国の登録有形文化財に登録された

 建物1階と奥1階2階は収蔵庫
 建物手前の玄関から螺旋階段を上がると、漆喰壁、自然色の腰板など大正時代の特色を示す洋間の展示室となっている
 折り上げ天井や、櫻谷デザインの腰板部分の竹の装飾、櫻谷作の棚戸の蕨の絵など、全体として和洋折衷の意匠になっている
 各窓からの自然光、景色が作品と一体となる最適な展示スペースになっている
 洋館2階の展示室は応接室としても使われていた


 <和館(国の登録有形文化財)>
 南東角地の敷地の南東隅に建つ
 構造:木造2階建、入母屋造、瓦葺、桁行9間半、梁間5間、建築面積195m2
 竣工:1913年(皇紀2573)大正2年

 2007年(皇紀2667)平成19年5月15日
 国の登録有形文化財に登録された

 木島櫻谷一家が住んでいた母屋
 もとは回廊で結ばれた建物群の中で現存する母屋の建物

 1階は、正玄関・仏間・客間・台所には井戸・おくどさんがある
 和室の南側の雨戸を解放すると、風通し・採光ともに十分なよう設計されている
 窓には、飾り棚が設けられている

 2階は、12畳2室を含む計4室の客間となっている
 四方が窓になっており、かつては北に衣笠山などの北山、東に比叡山・東山三十六峰が見渡せた


 <大画室(国の登録有形文化財)>
 構造:木造平屋建、桁行10間,梁間5間、入母屋造、瓦葺、建築面積187m2
 竣工:1913年(皇紀2573)大正2年

 2007年(皇紀2667)平成19年5月15日
 国の登録有形文化財に登録された

 玄関を別棟とし、外観からは2階建てのように見える天井の高い80畳の大画室となっている
 南西側に廊下(現在畳敷き)が廻り、北東角に幅広の床の間がある
 高窓と南西窓からは柔らかな自然光が入り、画室として柱がなく、絵画制作や弟子達の指導にあたる場所として使われていた

【主な作品】

 <櫻谷文庫>
 木島櫻谷の作品・習作・写生帳や、画材・手紙類など木島櫻谷に関わる資料類、
 木島櫻谷が収集した、日本画関係書画・詩文集・書籍・典籍など数千点以上の資料類が収蔵されている


 主な木島櫻谷の作品
 <望郷> 1930年(皇紀2590)昭和5年作
 <画三昧> 1931年(皇紀2591)昭和6年作
 <峡中の秋> 1933年(皇紀2593)昭和8年作
 <獅子図> 1935年(皇紀2595)昭和10年作

【その他】

 <絵描き村(衣笠等持院)>
 洛中の画家たちが、自然環境に恵まれ眺望に恵まれた衣笠村に移り住むようになった
 木島櫻谷、堂本印象、土田麦僊、金島桂華、山口華楊、村上華岳、菊池芳文、西村五雲、小野竹喬、
宇田荻邨、福田平八郎、徳岡神泉、黒田重太郎など

 映画監督の牧野省三や、志賀直哉も一時期住んだ

 木島櫻谷家住宅は、絵描き村を象徴する建物であった


 <公益財団法人櫻谷文庫>
 櫻櫻谷の作品、建造物、櫻谷が収集した詩文集・書画・書籍・典籍等を保管管理、公開し展示、
併せて美術研究者、芸術家支援を目的に設立された

【櫻谷文庫(旧木島櫻谷家住宅)へのアクセス】

 嵐電 北野白梅町駅 徒歩約10分

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