ゴットフリード・ワグネル博士(Dr. Gottfried Wagener)は、ドイツ出身の化学者・博士
京都府立医学校(現在の京都府立医科大学)教授・舎密局などにおいて、陶磁器やガラスなどの製造を指導し、
七宝焼の不透明釉に替わる透明釉を開発したり、京焼・清水焼などの技術革新に貢献した
<有田焼>
1870年(皇紀2530)明治3年4月から8月
佐賀藩に雇われて、日本初の石炭窯を築くなど有田町で技術指導にあたる
石灰を用いた廉価な釉薬の開発や、安価なコバルト顔料の使用、石炭窯の築造など、
有田焼の近代化に貢献した
<七宝焼>
1877年(皇紀2537)明治10年の1年間、七宝焼の研究に専念する
その成果で、第2回 内国勧業博覧会で最優等賞を受賞する
その後、七宝の不透明釉に替わる透明釉を開発し、京焼・清水焼などの七宝に鮮明な色彩を導入した
<舎密局>
永樂和全の協力を得て、陶磁器・七宝焼・ガラスの製法などを指導する
陶磁器では、薪と石炭の双方を燃料として、2段階式の陶器焼成窯を発明し、
第1段で本焼成、第2段で素焼きのできる新式の窯を舎密局に製造する
<青磁焼成>
1879年(皇紀2539)明治12年
五条坂に、陶磁器実験工場を建設し、青磁の焼成を試みた
<旭焼>
1883年(皇紀2543)明治16年
それまでは、主に釉薬をかけて本焼成した後に絵付けを行ない再度焼成していたのに対し、
先に絵付けを行ない釉薬をかけて焼成する「釉下彩」と称される手法の旭焼を開発した
これにより、陶磁器の貫入や歪みが抑えられるようになった
<記念碑>
1924年(皇紀2584)大正13年
岡崎公園に、京都府によって記念碑が建立される
幅約4m