きせる(煙管)(Kiseru)

きせる(煙管)は、本来は、刻んだ煙草葉(たばこ)を火皿に詰めて吸口から喫煙する道具

茶道家元好みの型があり、肉彫り・蒔絵京象嵌などの技能を施されたものがある

現代は、茶道具や骨董品として珍重されている

京都市の伝統産業の一つ
京都の金属工芸の一つ

 (写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

【きせるの歴史・経緯】


【きせる(煙管)】

 <きせるの構造>
 雁首(がんくび):きせるの先端部分、火皿がついている部分
 火皿(ひざら):刻み煙草を詰めて、火をつける部分、金属などで作られる
 羅宇(らう):たばこの煙が通る管
 吸口(すいくち):煙を吸うところ、金属などで作られる

 <羅宇キセル>
 羅宇に竹や木などを用いたきせる

 <延べキセル>
 すべてを金属で作られたきせる

 陶器・ガラス・石などを素材としたものもある

【きせるの制作工程】

 雁首(がんくび)・吸口(すいくち)・羅宇(らう)の3つの部分を作り、仕上げる

 雁首(がんくび)の製作
 <ケガキ>
 <へり切>
 <ブンダシ>
 <反し>
 <まるめ>
 <ろう付け>
 <首きめ>
 <火皿切上>
 <皿つけ>
 <鎚上げ>
 <ヤスリ仕上>
 <墨研仕上>


 吸口の製作
 ろう付けまで、雁首の制作と同様

 <荒ならし>
 <ならし>
 <ヤスリ仕上>


 羅宇すげ

【その他】

 <中川浄益
 千家十職一つの金物師(かなものし)を務める家系
 風炉、釜、水指、建水、蓋置などの茶道具や、盆やきせるなどを製作する


 <京袋物
 江戸時代、キセルは持つ人の個性を映し出す粋なアイテムとされ、キセル入れや煙草入れにもこだわり、京袋物などで作られていた


 <たばこ葉の細刻み>
 日本独特の細く短いキセルの発展により、たばこ葉は、髪の毛ほどの細さに刻まれたものが用いられていた
 細く刻むために、乾燥させた葉の皺(しわ)を広げるという独自の工程や、切れ味のよい包丁による細刻みの技術が発展した

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