北山杉(きたやますぎ)(KitayamaSugi)


京都府の木(昭和41年制定)

特産地:京都市北区

 北山杉(きたやますぎ)は、木立が天に向かって真っすぐに伸び、その姿が「伸びゆく京都府」の象徴となっている

 木肌の美しい磨き丸太として名高い「北山丸太」となる

 京都市北部、高雄から清滝川に沿って2kmほど上流に入った山々で、600年の伝統の技術により育成されている

 高雄は、年間を通して気温が低く、真夏でも清滝川のさわやかな谷風が吹き、冬は冷たい北山時雨が続くことが、
北山杉が育つ好条件になっている

 お茶室数寄屋造の床柱や、歴史的建造物によく使われている

【北山杉の歴史・経緯】


【北山杉の用途】

 北山丸太は、数奇屋建築や床柱など、木の肌の光沢や絞り(模様)を楽しむもの

 構造材ではなく、意匠材(インテリア素材)とされる特殊な素材

 年輪の目がつまっているほど、磨きをかけたあとの木肌がつややになるといわれる


【北山杉の伝統技法】

 北山杉から木肌の美しい美しい磨き丸太を生産するために、垂木台杉仕立と一代限り高林仕立の技法が用いられる

 <一代限り高林仕立>
 皆伐高林作業のことで、25〜40年生ぐらいで一斉に伐倒し、末口直径9〜16cmの床柱が生産される

 <垂木台杉仕立>
 「北山のシンボル」とも称される
 森林の狭さを補うために北山人が編み出した恒続的な造林方法
 数奇屋建築用に用途を限定して造林される
 第二次大戦後、防火建築法により垂木の需要が急減したため、台杉仕立は大幅に減少した

【北山台杉】

 北山台杉は、北山杉の一つ
 手の平を広げたような形の「取り木」と称される「台」があり、そこから「立ち木」と称される枝が垂直に伸びている
 「立ち木」の穂先部に「樹冠」を残し大部分の枝は落とされる

 北山高雄地方の、急峻な山で森林が狭いという厳しい自然条件の中で、
効率よく杉の磨き丸太材を生産する方法として生みだされたもの
 室町時代中期に製造され始めたといわれる

 優雅でしなやかな姿が観賞用に適しており、
日本庭園や茶庭、ゴルフ場や公共施設などにも多く観賞用として用いられるようになる

 <シロスギ>
 観賞用として最も用いられる北山台杉
 挿し木によって栽培され、他の品種と交配することのない純粋種
 樹皮に独特のしなやかさがあり、葉も長めでやわらかく繊細な感じを受ける

【北山杉資料館(現在は閉館)】

 所在地:京都市北区小野下ノ町   地図情報

 京都市の北西部、周山街道沿いにある資料館

 北山杉の歴史や製造工程などが紹介され、丸太磨き作業の実演されている

 北山杉を使った花筒や一輪ざしの手作り教室も開催されている

 <アクセス>
 JRバス 北山グリーンガーデン前 すぐ

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