粟嶋神社(あわしまじんじゃ)は、亀岡市市街地東部の篠町浄法寺にある寺院
 住宅街の中の小高い丘、浄法寺山の頂上にある
 女性との縁の深い神社で、本殿には女神の神像が祀られている
 祭神の少彦名命は、婦人病の神さんとして広く信仰されている
 裁縫の道を人々に初めて教へられたとされる神さんでもあり、針塚神社にも祀られている
 創祀は不詳
 江戸時代
 淡島願人と称される一団が、淡島大明神をご神体人形を祀った神棚を持ち、詞(のりと)を唱へて、
全国各地を勧進しながら歴訪したことから信仰が広まったといわれる
 総本社は、和歌山市加太にある淡嶋神社とされる
 各地の神社には「淡嶋」「淡島」「粟嶋」「粟島」などの字があてられた
 少彦名命と大国主命の2柱が祀られている
 大国主命と少彦名命の二神は一緒に、日本の国造りをされた神さん
 少彦名命は、国造の途中で、粟島(あわしま)から常世の国へ渡って行ったとされる
 <淡島大明神>
 江戸時代に全国各地に勧進した淡島願人による「淡島願人の祭文」によれば、
 淡島大明神は、天照大神の6番目の子で、住吉明神に嫁いだが婦人病にかかって淡島和(和歌山市の神島)に流されたとされる
 3月3日に淡島に漂着し、雛祭の元となる「雛遊び」を行い、婦人病の人々を救うという誓いを立てたといわれる
 <本殿>
 祭神:少彦名命と大国主命
 女神の神像が祀られている
 <団子鼻の狛犬>
 <三榊古墳>
 境内の中央
 後期古墳時代の横穴式古墳の三榊古墳がある
 <摂社 針塚神社>
 境内の中央の三榊古墳の上にある
 祭神:少彦名命
 人々に裁縫の道を初めて教へられたとされる
 例祭では針供養と裁縫道の上達が祈願される
 <浄法寺>
 この辺りの地名にもなっている
 鎌倉時代に建立された寺院で、現在は、廃寺となっている
 本尊の阿弥陀如来と脇侍の観音菩薩・勢至菩薩は、現在、粟島神社境内の公民館に安置されている
 児童育成祈願菩薩として崇敬されている
 石段左側には、近郷の地蔵を一堂に集めた安産・子安地蔵がある
 地蔵盆では供養が行われている
 <例祭・雛祭の神事>
 3月3日 現在は、途絶えている
 針供養と裁縫上達祈願が行われていた
 <旭塚古墳>
 粟嶋神社・三榊古墳から150mのところに、中期古墳時代の旭塚古墳がある