京都工芸繊維大学(きょうとこうげいせんいだいがく)(Kyoto Institute of Technology)

京都工芸繊維大学は、国立大学

所在地:京都市左京区松ヶ崎橋上町   名所地図情報名所

設置:1949年(皇紀2609)昭和24年

略称:工繊(こうせん)、工繊大、京工繊、KIT(ケイアイティ)、京工大

 京都工芸繊維大学(きょうとこうげいせんいだいがく)は、左京区松ヶ崎にある国立大学

 工芸科学部の1学部のみで、先端科学技術分野から建築・デザインなど、ものづくりを基盤とした教育研究を行っている

【京都工芸繊維大学の歴史・経緯】

【京都工芸繊維大学の理念】

 <基本姿勢>
 京都工芸繊維大学は、未来を切り拓くために以下の指針を掲げ、
教育研究の成果を世界に向けて発信する学問の府となることを使命とする
 人類の存在が他の生命体とそれらを取りまく環境によって支えられていることを深く認識し、
人間と自然の調和を目指す
 人間の感性と知性が響き合うことこそが、新たな活動への礎となることを深く認識し、知と美の融合を目指す
 社会に福祉と安寧をもたらす技術の必要性を深く認識し、豊かな人間性と高い倫理性に基づく技術の創造を目指す

 <研究>
 京都工芸繊維大学は、建学以来培われてきた科学と芸術の融合を目指す学風を発展させ、
研究者の自由な発想に基づき、深い感動を呼ぶ美の探求と卓越した知の構築によって、
人類・社会の未来を切り拓く学術と技芸を創成する

 <教育>
 京都工芸繊維大学は、千年の歴史をもつ京都の文化を深く敬愛するとともに、
変貌する世界の現状を鋭く洞察し、環境と調和する科学技術に習熟した国際性豊かな人材を育成する
 そのため、自らの感動を普遍的な知の力に変換できる構想力と表現力を涵養する

 <社会貢献>
 京都工芸繊維大学は、優れた人的資源と知的資源とを十分に活かし、
地域における文化の継承と未来の産業の発展に貢献するとともに、その成果を広く世界に問いかけ、
国際社会における学術文化の交流に貢献する

 <運営>
 京都工芸繊維大学は、資源の適正で有効な配置を心がけ、高い透明性を保ちつつ、
機動的な判断と柔軟かつ大胆な行動をもって使命を達成する

【京都工芸繊維大学 工芸科学部の概要・特色】

 京都工芸繊維大学は、1つに統合された工芸科学部、3学域10課程に再編されている

 <教育研究上の目的>
 工芸科学部は、京都工芸繊維大学の理念に基づき、幅広い教養と高い倫理性を有し、
自らの構想力と遂行力によって、21世紀の産業、社会、文化に貢献できる理工科系専門技術者を
養育することを目的として設置されている
 この目的に則り、学部各課程では、それぞれの専門分野に応じて、教育目標を定め、人材育成が行われている

 <教育の概要・特色>
 科学・工学・芸術を総合する全国で唯一の学部
 学部の壁を撤廃して学域・課程を導入することにより、学部・学科制にとらわれないプログラム中心の教育運営が行われている
 専門分野にとらわれることなく、学生ひとりひとりの「学びたいこと」に重点をおいた教育が行われている
 教育プログラムの必要に応じて教員が協力しあう体制を確保し、教育内容、教育指導を豊富化するとともに、
少人数教育をより充実させ、社会と時代の変化に柔軟に対応できる教育が実施されている

【京都工芸繊維大学 工芸科学研究科の概要・特色】

 前期2年間・後期3年間の2つの課程がある
 学部卒業生の6割以上が大学院に進学しているといわれる

 <教育研究上の目的>
 本学の教育・研究理念や長期ビジョンに基づき、
科学技術の進展や社会の要請に応えるべく21世紀の産業と文化を創出する国際的高度専門技術者・研究者の
養成を目指している
 博士前期課程では、高度な専門的知識・能力を持ち、柔軟で応用力のある人材、
実践的な外国語能力を備えた人材の養成を目標としており、
 博士後期課程では、創造性豊かな優れた研究・開発能力を有する人材、実践的な外国語能力と国際経験を有する人材の
養成を目標としている
 さらに、各専攻では、それぞれの専門分野に応じて、より具体的な教育研究上の目的を定め、人材育成が行われている

 <教育の特色>
 ・人や環境と調和する21世紀型科学技術を探求
 環境汚染や人間疎外など、科学技術の進展がもたらしてきた負の側面を解消することは21世紀の科学技術研究の
大きな課題となっている
 日本で唯一の「工芸科学」を研究対象とする大学院として、「工芸科学研究科」が目指すのは、
まさに科学技術と人間とがより良く結びついた「人間的な科学技術」の探求
 新たな高度技術の開発とともに、新しい技術と人間・社会との関わりを含めた総合的な教育研究を行うことが
本研究科の特徴

 ・幅広い視野を身に付けた高度専門技術者を育成
 本研究科は工学系大学院ですが、農学、理学、芸術、人文社会科学などの分野を包括している点は、
他大学の工学系大学院には見られない本研究科の特色
 こうした総合性を生かして、本研究科では、幅広い視野と素養を持った人材の育成が行われている
 また、高度専門技術者に欠かせない職業的倫理を涵養し、表現能力や交渉能力を磨く教育にも力を入れている

 ・柔軟な学びを可能にする教育体制
 学生ひとりひとりの目的に応じて多様な学び方ができるよう、柔軟な教育体制の整備に努めている
 学域を超えて複数の研究室に所属することが可能で、大学院における社会人教育の需要の多様化を受けて、
博士前期課程内に社会人を対象とする課題型コース(修士論文を必修としない)も設置されている

 <博士前期課程(修士課程)(2年間)>
 学部の4年間で受けた教育を基礎に、学生がより広い視野に立って精深な学問を身に付け、
それぞれの専門分野において未知の研究テーマを見つけ、その探究のための計画を立て実行する能力を養成する

 <博士後期課程(3年間)>
 2年間の博士前期課程の教育を受けた学生が、特定の分野について高度の専門性と豊かな創造力を育成し、
幅広い視野に基づく先見性や判断力を養うための最終で最高の段階と位置づけられている

【京都工芸繊維大学キャンパス】

 <松ヶ崎キャンパス>
 地下鉄 烏丸線 松ヶ崎駅から徒歩約10分
 1930年(皇紀2590)昭和5年に、京都高等工芸学校が移転して以来のキャンパス
 左京区役所に隣接しており、周囲は住宅地
 道路を東西に挟み東部構内と西部構内に分かれている
 東部構内:49,686m2:グラウンドなど体育施設、図書館、造形科学系など
 西部構内:73,385m2:生命物質科学系・設計工学系など

 隣接地には、
 一時滞在者用の宿泊交流施設である工繊会館
 同窓会パビリオン
 民営学生宿舎である松ヶ崎学生館がある

 2013年(皇紀2673)平成25年
 何有荘に、1916年(皇紀2576)大正5年に建てられた武田五一が設計した木造2階建・瓦葺の洋館が移築されている


 <嵯峨キャンパス>
 JR山陰本線(嵯峨野線)嵯峨嵐山駅から徒歩約15分
 京都市立嵯峨中学校に隣接
 敷地:60,999m2
 大部分は生物資源フィールド科学教育研究センター所轄の圃場(附属農場)
 ショウジョウバエ遺伝資源研究センターなどある

 <まりこうじ会館>
 外国人用宿舎(教員および留学生)
 京都大学西部構内(京都高等工芸学校の移転前の校地だった)に隣接している

 <エコフィールド>
 上賀茂にある野外実習場
 嵯峨キャンパス南端を京都市立嵯峨中学校用地として提供した代替地

 <西陣宿舎・等持院宿舎>
 教職員宿舎

 <京丹後キャンパス地域連携センター>
 京丹後市網野町にある研修・地域交流施設
 2006年(皇紀2666)平成18年
 京丹後市との包括協定に基づき開設された

 <D-lab.アネックス(ににぎ)>
 堀川三条ちかくにある町家
 2010年(皇紀2670)平成22年
 文科省の「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」に採択され、
京都市立芸術大学、京都産業大学、京都ノートルダム女子大学、京都市との連携により開設された

【京都工芸繊維大学ゆかりの人物】

 <武田五一
 明治時代から昭和時代初期の建築家・学者
 京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)図案科を創設し教授となる
 京都帝国大学(京都大学)に工学部建築学科を創立する

 <本野精吾
 大正時代から昭和時代初期にかけて京都を中心に活躍した日本におけるモダニズム建築の先駆者の一人
 武田五一の招きにより京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)教授となる
 京都高等工芸学校本館(現在の3号館)を設計する
 <福井謙一
 日本最初のノーベル化学賞を受賞した科学者
 1982年(皇紀2642)昭和57年から1988年(皇紀2648)昭和63年まで、京都工芸繊維大学学長

 <西田幾多郎
 明治・大正・昭和時代の哲学者
 京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)の講師を勤める

 <浅井忠
 明治時代の洋画家
 東京を離れ、京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)教授となる
 グラフィックデザイン、工芸デザインの開拓者となる


【京都検定 第11回3級】

【京都検定 第9回2級】

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