伏見稲荷大社の御旅所(おたびじょ)は、東寺(教王護国寺)の北東にある
稲荷大神は、東寺の守護神でもある
「石玉垣」に囲まれ、広々とした境内にはうっそうと樹木が茂っている
<御旅所(おたびじょ)>
御旅所は、本宮の神様の御神幸(ご旅行)の際に、お立ち寄りになられる別荘のような社
祭事において、本宮から神輿渡御(みこしとぎょ)に出られた神輿を迎えて御駐輿(ごちゅうれん)(仮安置)される
伏見稲荷大社の御旅所は、かつて「油小路七条」と「八条坊門猪熊」の2ヶ所にあったが、
豊臣秀吉の命により、一つに合わせてこの地に移された
<三社>
稲荷祭は、稲荷大神が、年に一度、産土地を巡幸する伏見稲荷大社の重要な例大祭
貞観年間(859年~877年)頃に始まったといわれる
<5基の神輿>
田中社、上の社(一の峰)、下の社(三の峰)、中の社(二の峰)、四之大神の順
<神幸祭>
4月20日前後の日曜日
午前11時頃、5基の神輿に神霊が移される神幸祭が行われ、
午後2時に伏見稲荷大社を出て伏見街道を北上し、洛中に入り、七条通を西に、醒ヶ井通を南に巡幸し、
午後3時頃に、御旅所に到着する
五基の神輿が御旅所に御駐輿(ごちゅうれん)され、氏子たちの参詣を受ける
<氏子祭>
神幸祭から1週間後の日曜日
5基の神輿が、それぞれの氏子地域を巡回する
<還幸祭>
5月3日
午後2時頃、御旅所を出発した神輿は、御旅所前通、大宮九条を西に巡幸し、
東寺へ二王門から入り、八幡宮前に到着する
東寺により神輿に御供が奉納された後、二王門を出て、
九条通を東に、大宮通を北に、松原通を東に、寺町通を南に、五条通を東に、伏見街道を南行して、
午後4時頃に伏見稲荷大社に到着し、本殿に神霊を遷する還幸祭が行われる
<六斎念仏>
4月30日
京都中堂寺六斎会による奉納が行われる