京都芸術センター(きょうとげいじゅつせんたー)は、
京都市の中心部にある芸術の総合的な振興を目指した拠点施設
日本で最初に創設された番組小学校の一つの下京第三番組小学校(後の京都市立明倫小学校)の
跡地・校舎などを利用した複合文化施設
1869年(皇紀2529)明治2年9月16日
石門心学の心学道場「明倫舎」の跡地に下京第三番組小学校(後の京都市立明倫小学校)が開校
1875年(皇紀2535)明治8年
明倫舎跡にちなんで「明倫小学校」と改称
山伏山町の土地を購入し、室町通に面して正門が作られる
1887年(皇紀2547)明治20年
「下京区第三尋常小学校」と改称される
1892年(皇紀2552)明治25年
「京都市明倫尋常小学校」と改称される
1929年(皇紀2589)昭和4年
校舎の改築工事が開始される
1931年(皇紀2591)昭和6年10月10日
鉄筋コンクリート造に改築され、新校舎竣工祝賀式を行う
1941年(皇紀2601)昭和16年
「京都市明倫国民学校」と改称される
1993年(皇紀2653)平成5年
124年の歴史をもって京都市立明倫小学校が閉校する
1995年(皇紀2655)平成7年3月まで
明倫小学校と統合された高倉西小学校として活用される
同年5月
元明倫小学校を「芸術祭典・京」の芸術共感部門の会場として利用され、試行される
1996年(皇紀2656)平成8年6月
「学校跡地利用審議会」・「京都市芸術文化振興計画」において元明倫小学校を京都の芸術文化振興の
拠点となる「芸術文化交流センター」として活用する計画が策定される
1997年(皇紀2657)平成9年2月
都心部小学校跡地活用審議会で、元明倫小学校を芸術センターとして活用することを承認
同年10月から、1998年(皇紀2658)平成10年12月15日まで
芸術センターの試行事業として元明倫小学校でアートアクション京都が実施される
1998年(皇紀2658)平成10年10月
京都アートセンター検討委員会報告書提出
同年11月
アートセンター整備計画策定
1999年(皇紀2659)平成11年1月
京都芸術センター整備工事が着工する
2000年(皇紀2660)平成12年1月
竣工
同年3月
オープニング記念事業開催
4月1日
京都芸術センターが開設する
2008年(皇紀2668)平成20年7月23日
国の登録有形文化財に登録される
2010年(皇紀2670)平成22年1月から5月
開設10周年記念事業「さらなる彼方へ」を開催
<建物>
明倫小学校が廃校になった跡地と校舎を利用して、アートスペースが作られている
鉄筋コンクリート造3階建て
京都市営繕課によるデザイン
赤みを帯びたクリーム色の外壁、オレンジ色のスぺイン風屋根瓦、緑青色の雨樋
明倫小学区には祇園祭の山鉾町が多く含まれており、建物の正面は山鉾を模したといわれている
錦小路通に正門の跡が残されている
西館・南館・北館・正門・塀が、国の登録有形文化財に登録されている
制作室、ギャラリー、講堂、格天井の78畳の大広間、フリースペース、図書室、情報コーナー、
茶室、カフェ(前田珈琲明倫店)、談話室、ショップなどがある
<理念>
京都芸術センターは、京都市、芸術家、その他、芸術に関する活動を行う者が連携し、京都市における芸術の
総合的な振興を目指して開設された
多様な芸術に関する活動を支援し、芸術に関する情報を広く発信するとともに、
芸術を通じた市民と芸術家等の交流を図ることを目的とされる
京都芸術センターの3つの特徴
ジャンルを問わない若い世代の芸術家の制作活動の支援
さまざまなメディアを用いた、芸術文化に関する情報の収集と発信
芸術家と市民あるいは芸術家相互の交流の促進
具体的な事業として、
展覧会や茶会、伝統芸能、音楽、演劇、ダンスなどの舞台公演やさまざまなワークショップ、
芸術家・芸術関係者の発掘・育成、伝統芸能の継承、創造を目指す先駆的な事業や、
制作や練習の場である「制作室」の提供、
アーティスト・イン・レジデンス・プログラムでの国内外の芸術家の支援などを実施
このような活動をとおして、京都芸術センターは、新しい世紀の都市文化の創造拠点となることをめざしている
<館長>
千宗室(裏千家家元)
<運営>
芸術家・芸術関係者を主体として、それを支援する市民・行政等と協力関係を築くことで実現されている
館長と、その諮問機関となるアドバイザリーボードが設けられている
運営方針の策定や制作室使用者の選考などを行う運営委員会が設置されています
京都市からの指定管理運営者
平成12年の開設から適宜、平成26年度までは、公益財団法人 京都市芸術文化協会
<シンボルマーク>
デザイン:安田正(アートジャパン)
明倫小学校の「M」、アートの「A」、センターの「C」が重なり、形作られている
「地域に根をはり、アートを育て、世界に向けて発信するアンテナとなる」ことを表されている
<ロゴタイプ>
デザイン:岡本秀司(グラフィックデザイナー)
開設10周年を記念し、新しい芸術の発信地としてのイメージをより明確にするために、
シンボルマークと併せて使用するにふさわしいロゴタイプが公募され、672作品の中から選ばれたもの