伏見南浜界わい景観整備地区(ふしみみなみはまかいわいけいかんせいびちく)

所在地:伏見区

京都市 市街地景観整備条例により定められた界わい景観整備地区の一つ

1997年(皇紀2657)平成9年3月6日の指定

面積:約25ha

 伏見南浜(ふしみみなみはま)界わい景観整備地区は、
 南北は、油掛通から宇治川派流まで
 東西は、京町通から濠川西側沿いの堤道路まで
 伏見美観地区の中で、酒蔵と、まとまりのある町並み景観を示す

【伏見南浜地区の特徴】

 伏見の旧市街地は、豊臣秀吉の城下町として建設され、歴史の中で都市基盤が形成されてきた
 「伏水」とも称され、良水に恵まれた土地であった

 道路網
 「四辻の四つ当たり」と称される中心線が偏心した交差点などが城下町の面影を残す

 水路網
 濠川が、伏見城の外堀として開削され、後に、高瀬川と共に交通の動脈となる
 運河に面して設けられた船着場などが残り、近世の水運業の都市としての隆盛を示している

 洗練された意匠を持つ小規模な京町家
 伏見の伝統的産業の伏見のお酒の酒造業の振興によって生まれ、材質、意匠ともに優れた大規模な酒蔵などの建造物が
 好対照を見せて建ち並ぶ

 特に、酒蔵は、大規模な建造物でありながら、
 妻面が見せる深みのある陰影、しっくい壁、焼き板壁、瓦屋根などが独自の風情を醸し出している

 多彩な地場産業や店舗、飲食店、業務施設が混住し、にぎわいのある景観を形成している

【伏見南浜地区の界わい景観建造物】

 粂田邸  伏見区京町三丁目
 魚三楼  伏見区京町三丁目
 駿河屋  伏見区京町三丁目
 細川邸  伏見区京町三丁目
 永谷邸  伏見区柿ノ木浜町
 岡山商店 伏見区柿ノ木浜町
 遠藤邸  伏見区両替町一丁目
 杉本邸  伏見区両替町一丁目
 山本質店 伏見区両替町三丁目
 山本本家 伏見区上油掛町
 小森邸  伏見区中油掛町
 津田邸  伏見区中油掛町
 伏見駿河屋本店 伏見区下油掛町
 岡平・岡田邸  伏見区村上町
 岡田邸  伏見区村上町
 三宝酒造 伏見区三栖半町
 田村邸・ビラ高瀬川 伏見区三栖半町一丁目
 北川本家西倉庫  伏見区村上町
 富英堂(津田邸)  伏見区中油掛町

 

【伏見南浜の界わい景観整備地区の規制】

 <河川に面する建築物>
 河川に面する壁面の意匠が和風のものであること
 河川の境界と、河川に面する壁面との間に、和風の塀か、生垣、これに類する植栽が設けられていること

 <重要界わい景観整備地域内に存する建築物>
 公共用空地から見える壁面が、ひさしなどが設けられるように、公共用空地の境界線から十分に離れていること
 3階以上の建築物は、3階以上の壁面が、2階の壁面より後退していること

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