猿ヶ辻(さるがつじ)は、京都御所の塀の北東の角がへこんでいる部分のこと
御所の鬼門(北東)(丑寅)にあたり、塀の角がへこまされている
築地屋根下の蟇股に御所を守護する日吉山王社の神使の木彫りの鬼門除けの猿が祀られている
<猿ヶ辻(さるがつじ)>
北東の方向は鬼門とされ、邪気・鬼が出入りするといわれ、塀の隅が切り取られ角を凹ませて、鬼門を取り除いている
「角」=「ツノ」=「鬼の角」を取って、鬼を封じ込めている
<鬼門除けの猿>
日吉山王社の神使の木彫りの猿
烏帽子(えぼし)をかぶり、御幣を肩に担いで、邪気を払う力があるといわれる
猿が、夜な夜なぬけだして通行人にいたずらをしたといわれ、金網で封じ込められている
<猿ヶ辻の変(朔平門外の変)>
幕末維新1863年(皇紀2523)文久3年
尊王攘夷派の公家 姉小路公知が、御所で会議を終えて自宅へ帰る途中、この場所で刺客に襲われ、斬り殺された
<鬼の間>
京都御所の裏鬼門の位置にあたる清涼殿の南西隅の部屋
964年(皇紀1624)康保元年
大和絵師 飛鳥部常則が、その部屋に、鬼を退治する白沢王(はかたおう)を描いたとされている
白沢王は、古代インドの波羅奈国の王で、鬼を捕らえた剛勇の武将といわれる
現在の、京都御所の鬼の間には、描かれていない
<荒海障子>
京都御所清涼殿の鬼門には、鬼を封じる衝立「荒海障子」が立てられている
手足の長い人物が海を覗き込む絵が描かれている
<赤山禅院>
京都の鬼門(北東)を守護している比叡山 延暦寺と、猿ヶ辻を結ぶ線上に、方除け・鬼門除けの赤山禅院がある
拝殿の屋根の上には、御幣と鈴を持った瓦彫の鬼門除けの猿が、猿ヶ辻の猿と向かい合うように安置されている