衡梅院(こうばいいん)は、JR嵯峨野線 花園駅の北にある臨済宗 大本山 妙心寺霊雲派の塔頭
妙心寺境内の南東部、玉鳳院から下ったところ、蓮池の西向かいにある
妙心寺中興六祖 妙心寺第9世 雪江宗深(せっこうそうしん)を開祖とする、六祖道場の一つ
<本堂(重要文化財)>
禅宗の方丈形式をもつ本堂
桁行18.9m、梁間11.9m、一重、入母屋造、西面庇付、こけら葺、正面に双折桟唐戸
西の鞘の間に中敷居の窓が開いている
扁額「衡梅院」と「四河一源」が掛けられている
1604年(皇紀2264)慶長9年8月
棟札により、建立された時期が明確にされている
大工は藤原吉次による
1760年(皇紀2420)宝暦10年に改修されている
1967年(皇紀2627)昭和42年6月15日
重要文化財に指定される
<茶室 長法庵(ちょうぼう-あん)>
衡梅院18世 広堂和尚のときに、南山城から移築されたもの
天井の一部は、クスノキの一枚板で張られている貴重なもの
方丈玄関に入る手前の中門の路地から入れる
<方丈南庭 「四河一源の庭」>
石組と杉苔、楓の植栽による枯山水庭園
「四河」とは、開祖 雪江宗深の4人の弟子、景川宗隆(竜泉派)・悟渓宗頓(東海派)・特芳禅傑(霊雪派)・東陽英朝(聖沢派)のこと
「一源」とは、雪宗深江自身を意味し、苔地に据えられた石組でこれらを表しているといわれる
大きな石の周りに4つの石が置かれている
<方丈東庭>
<石碑「本山四派創源雪江禅師塔所」>
門前に立つ
<墓地>
開祖 雪江宗深のお墓
画家 中島華陽のお墓
<雪江宗深木像>
方丈に安置されている
像高77.8㎝、ヒノキ材、寄木造、割首、玉眼、彩色
1672年(皇紀2332)寛文12年
京仏師 吉野右京の作
<絹本着色頂相「雪江禅師像」>
1484年(皇紀2144)文明16年の自賛がある
<雪江号>
1446年(皇紀2106)文安3年 日峰宗舜の筆
<「得度祝偈」>
開祖 雪江宗深の筆
慧健沙弥の得度を祝したもの
<真野蔵人像>
1614年(皇紀2274)慶長19年の鉄山の賛がある
中興のための寄進をした檀越 真野蔵人の像
<方丈障壁画>
1756年(皇紀2416)宝暦6年
大岡春卜の筆
下間一の間「竜虎羅漢図」16面
二の間「楼閣山水図」14面
下間二の間「唐獅子図」14面
<「十六羅漢図」>
1985年(皇紀2645)昭和60年 加瀬藤圃の筆