地図情報
杉本家は、「奈良屋」という呉服屋
京都の町家としては、最大級の建物で、規模や内容とも代表的な京町家
膏薬図子にあり、板塀が通りの風情に一役かっている
祇園祭のときには、伯牙山のお飾り場にもなり屏風祭が行われる
「財団法人奈良屋記念杉本家保存会」によって運営されている
内部の一部が改造されているが、全体として保存状況が良好で、大店の建築遺構として価値が極めて高いとされる
大蔵・隅蔵・中蔵が、主屋の北寄り鍵型に並び、元治の大火には焼け残ったといわれる
敷地の半分以上が庭となっており、自然の趣が再現されている
<主屋(しゅおく)1棟(重要文化財)>
表通りに面する店舗部と、裏の居住部からなり、取合部でつなぐ表屋造形式(おもてやづくり)
厨子二階の土壁で仕上げられた虫籠窓、京格子、出格子、犬矢来
間口は、十一間半もある大豪邸
走り庭の吹き抜けや、おくどさんも見られる
店舗部:木造、建築面積116.79m2、二階建、切妻造、桟瓦葺
居室部:木造、建築面積187.03m2、二階建、切妻造、桟瓦葺
1870年(皇紀2530)明治3年4月23日
上棟される(棟札による)
当主は第6代 新左衛門為賢、棟梁は菱屋利三郎と近江屋五良右衛門
2010年(皇紀2670)平成22年6月29日 重要文化財に指定される
附指定:棟札 1枚
附指定:御本宅積り書 1冊
附指定:旧米蔵 1枚
附指定:旧漬物小屋 1枚
附指定:高塀 6枚
<大蔵(おおぐら)1棟(重要文化財)>
1822年(皇紀2482)文政5年以前の建立
土蔵造、建築面積37.61m2、二階建、切妻造、本瓦葺、東面庇付、桟瓦葺
2010年(皇紀2670)平成22年6月29日 重要文化財に指定される
<隅蔵(すみぐら)>
1822年(皇紀2482)文政5年以前の建立
土蔵造、建築面積19.09m2、二階建、切妻造、本瓦葺、東面庇付、桟瓦葺
2010年(皇紀2670)平成22年6月29日 重要文化財に指定される
<中蔵(なかぐら)>
1822年(皇紀2482)文政5年以前の建立
土蔵造、建築面積23.50m2、二階建、切妻造、本瓦葺、南面庇付、桟瓦葺
2010年(皇紀2670)平成22年6月29日 重要文化財に指定される
<雛飾り>
3月下旬から4月1日
「源氏枠御殿飾り有職雛」
7代目夫人が嫁入りのときに特注されたもの
お膳の上には、伊万里の茶碗、錫製の銚子がおかれている
「源氏枠」とは、源氏物語絵巻のように御殿の天井が吹き抜けの様式
<祇園祭>
伯牙山のお飾り場になり屏風祭が行われる
通りに面した「店の間」に、ご神体や懸装品が飾られる