源氏物語(げんじものがたり)(Genji Monogatari) 京都通メンバ
源氏物語(げんじものがたり)

平安時代中期に成立した長編小説

作者:紫式部一条天皇の中宮 上東門院 藤原彰子藤原道長の娘)の女房)

別称:源氏の物語・紫の物語・源氏・光源氏・源語(げんご)・紫文(しぶん)など

 源氏物語は、五十四帖よりなる長編小説で、約800首の和歌を含む典型的な王朝物語

 美意識の鋭さや、心理描写の巧みさ、筋立ての巧妙さから、日本文学史上最高の傑作とされる

 1001年(皇紀1661)長保3年以降、紫式部により執筆が行われた

 国風文化の中で、その後の王朝物語に、大きな影響を与えている

 源氏物語絵巻なども製作され、文学以外への影響も大きい

【源氏物語の概要】

 <第一部>
 「桐壺」から「藤裏葉」までの33帖
 平安時代中期
 天皇の皇子として生まれながら臣籍となった光源氏が、数多の恋を経験しながら人臣最高の栄誉を極める
 嵯峨天皇の12男 源融が、光源氏の実在モデルとされる

 <第二部>
 「若菜」から「幻」までの8帖
 光源氏が、晩年にさしかかり、愛情生活の破綻による無常を覚える
 老年の光源氏をとりまく子女の恋愛模様

 <第三部>
 「匂宮」から「夢浮橋」までの13帖
 光源氏の死後の、孫たちの恋が書かれる

 <宇治十帖
 第三部の中の最後の十帖
 京と宇治を舞台に、薫の君、匂宮の二人の男君と宇治の三姉妹の恋愛模様が描かれる

【源氏物語の各帖】

 <第一部>
 1帖  桐壺 (きりつぼ)  光源氏誕生から12歳
 2帖  帚木 (ははきぎ)  光源氏の17歳夏
 3帖  空蝉 (うつせみ)  光源氏の17歳夏
 4帖  夕顔 (ゆうがお)  光源氏の17歳秋から冬 河原院にて
 5帖  若紫 (わかむらさき)光源氏の18歳 北山にて
 6帖  末摘花(すえつむはな)光源氏の18歳春から19歳春
 7帖  紅葉賀(もみじのが) 光源氏の18歳秋から19歳秋
 8帖  花宴 (はなのえん) 光源氏の20歳春
 9帖  葵  (あおい)   光源氏の22歳から23歳春 賀茂祭にて
 10帖 賢木 (さかき)   光源氏の23歳秋から25歳夏 野宮神社にて
 11帖 花散里(はなちるさと)光源氏の25歳夏
 12帖 須磨 (すま)    光源氏の26歳春から27歳春
 13帖 明石 (あかし)   光源氏の27歳春から28歳秋
 14帖 澪標 (みおつくし) 光源氏の28歳冬から29歳
 15帖 蓬生 (よもぎう)  光源氏の28歳から29歳
 16帖 関屋 (せきや)   光源氏の29歳秋
 17帖 絵合 (えあわせ)  光源氏の31歳春
 18帖 松風 (まつかぜ)  光源氏の31歳秋 嵯峨野・桂にて
 19帖 薄雲 (うすぐも)  光源氏の31歳冬から32歳秋
 20帖 朝顔(槿)(あさがお) 光源氏の32歳秋から冬
 21帖 少女 (おとめ)   光源氏の33歳から35歳
 22帖 玉鬘 (たまかずら) 光源氏の35歳     玉鬘十帖
 23帖 初音 (はつね)   光源氏の36歳正月   玉鬘十帖
 24帖 胡蝶 (こちょう)  光源氏の36歳春から夏 玉鬘十帖
 25帖 螢  (ほたる)   光源氏の36歳夏    玉鬘十帖
 26帖 常夏 (とこなつ)  光源氏の36歳夏    玉鬘十帖
 27帖 篝火 (かがりび)  光源氏の36歳秋    玉鬘十帖
 28帖 野分 (のわき)   光源氏の36歳秋    玉鬘十帖 六条河原院にて
 29帖 行幸 (みゆき)   光源氏の36歳冬から37歳春 玉鬘十帖 大原野にて
 30帖 藤袴 (ふじばかま) 光源氏の37歳秋       玉鬘十帖 賀茂の川原にて
 31帖 真木柱(まきばしら) 光源氏の37歳冬から38歳冬 玉鬘十帖
 32帖 梅枝 (うめがえ)  光源氏の39歳春
 33帖 藤裏葉(ふじのうらば)光源氏の39歳春から冬

 <第二部>
 34帖 若菜(わかな)  光源氏の39歳冬から47歳
 35帖 柏木(かしわぎ) 光源氏の48歳正月から秋
 36帖 横笛(よこぶえ) 光源氏の49歳
 37帖 鈴虫(すずむし) 光源氏の50歳夏から秋
 38帖 夕霧(ゆうぎり) 光源氏の50歳秋から冬 洛北小野の山荘にて
 39帖 御法(みのり)  光源氏の51歳
 40帖 幻 (まぼろし) 光源氏の52歳の一年間
 41帖 雲隠(くもがくれ)本文なし

 <第三部>
 42帖 匂宮匂兵部卿(におうのみやにおうひょうぶきょう) 薫の14歳から20歳
 43帖 紅梅 (こうばい)   薫の24歳
 44帖 竹河 (たけかわ)   薫の14歳から23歳
 45帖 橋姫   薫の20歳から22歳   宇治十帖
 46帖 椎本 (しいがもと)  薫の23歳春から24歳夏 宇治十帖
 47帖 総角 (あげまき)   薫の24歳秋から冬    宇治十帖
 48帖 早蕨 (さわらび)   薫の25歳春       宇治十帖
 49帖 宿木 (やどりぎ)   薫の25歳春から26歳夏 宇治十帖
 50帖 東屋 (あずまや)   薫の26歳秋      宇治十帖
 51帖 浮舟 (うきふね)   薫の27歳春      宇治十帖  浮舟之古蹟(三室戸寺)
 52帖 蜻蛉 (かげろう)   薫の27歳       宇治十帖
 53帖 手習 (てならい)   薫の27歳から28歳夏 宇治十帖
 54帖 夢浮橋(ゆめのうきはし)薫の28歳       宇治十帖

源氏物語ゆかりの地

【その他】

 <映画「源氏物語」>
 監督:吉村公三郎
 1951年 カンヌ国際映画祭撮影賞

 <車争い
 「葵の巻」には、賀茂祭斎王列見物に出かけた葵上(あおいのうえ)と六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)との
車争いのことが記されている

 葵上は、光源氏の正妻
 六条御息所は、光源氏に愛されていた女性
 御息所の車が、見物の列から弾き飛ばされ、気がすまない御息所の恨みが生霊となって葵上に取り付いたといわれる

 <伝 嵯峨本 源氏物語
 慶長年間(1596年〜1615年)の刊
 「源氏物語」の最も古い活字印刷本
 表紙に雲母を散らした淡青色の料紙が使われ、中央の題簽に雲母刷模様が施されている
 文字は、本阿弥光悦流で、「嵯峨本」と称される

 <源氏物語千年紀
 「源氏物語」の成立千年を記念して行われた様々な事業
 1008年(皇紀1668)寛弘5年11月1日
 「紫式部日記」の記述
   左衛門督、「あなかしこ、このわたりに若紫やさぶらふ」と、うかがひたまふ。
   源氏に似るべき人も見えたまはぬに、かの上はまいていかでものしたまはむと、聞きゐたり。
   (藤原公任に、「失礼ですが、このあたりに若紫の姫君がいらっしゃるのでは」と話かけられた。)
   (光源氏に似ていそうな人もお見えにならないのに紫の上もおられはしない、と聞き流した。)
 これは、源氏物語の作者の紫式部に対して、藤原公任が語りかけたもので、
「若紫の姫君」は、源氏物語 第五帖「若紫」の登場人物であることから、
このときには既に、藤原公任や貴族たちにも読まれていたとして、源氏物語が歴史上はじめて記録されたとされる
 2008年(皇紀2668)平成20年11月1日
 京都国際会議場で、源氏物語千年紀記念式典が、今上天皇・美智子皇后のご臨席の元に行われる
 源氏物語千年紀委員会により、「古典の日」宣言が行われる

 <古典の日
 2008年(皇紀2668)平成20年11月1日
 源氏物語千年紀委員会により、「古典の日」宣言が行われる
 2012年(皇紀2672)平成24年8月
 11月1日が「古典の日」として制定される


【京都検定 第1回3級】

11.源氏物語「賢木」の巻の舞台となり、謡曲でも有名な縁結び・子宝安産の神さんとして信仰されている神社はどこか?

【京都検定 第2回3級】

【京都検定 第5回3級】

【京都検定 第8回3級】

【京都検定 第10回3級】

【京都検定 第12回3級】

【京都検定 第13回3級】

【京都検定 第15回3級】

【京都検定 第16回3級】

【京都検定 第21回3級】

【京都検定 第22回3級】

【京都検定 第1回2級】

【京都検定 第4回2級】

【京都検定 第5回2級】

【京都検定 第6回2級】

【京都検定 第7回2級】

【京都検定 第9回2級】

【京都検定 第15回2級】

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