桃(もも)(Amygdalus persica)

分類:バラ科モモ属

様態:落葉小高木

花期:4月上旬

原産:中国

 桃(もも)は、バラ科モモ属の落葉小高木、または、その果実

 花桃(ハナモモ)、源平花桃、枝垂れ花桃などと称される観賞用の桃の木がある

【桃の木】

 バラ科モモ属の落葉小高木

 <花>
 4月上旬頃に薄桃色の花をつける
 白色から濃紅色まで様々な色のものがある

 五弁、または、多重弁、多くの雄しべを持つ

 花柄は非常に短く、枝に直接着生しているように見える

 「桃の花」は春の季語
 桃が咲き始める時期は七十二候において、日本は「桃始笑」と称される


 <葉>
 葉は花よりやや遅れて茂る
 幅5cm、長さ15cm程度の細長い形で、縁は粗い鋸歯状
 互生する

 湯に入れた桃葉湯は、あせもなど皮膚の炎症に効くといわれる

【桃の実】

 7月から8月に実る

 球形で縦に割れている

 果実は赤みがかった白色の薄い皮に包まれている

 果肉は水分を多く含んで柔らかい

 水分や糖分、カリウムなどを多く含んでいる

 痛みやすく収穫後すぐに軟らかくなる

 「桃の実」は秋の季語

【桃の花の名所】

 <京都御苑
 梅林の北隣に桃林に、約100本の桃の木がある
 3月中旬頃から4月中旬頃が見頃

 <首途八幡宮
 紅枝垂れ花桃、源平枝垂れ桃、源平花桃などがある

 <有栖川宮旧邸
 平安女学院源氏物語千年紀としてフジバカマ(藤袴)を十株を育てるために花壇庭が造られ、
最後の武将 有栖川熾仁親王をイメージして、桃の節句に因んだ垂桃(シダレモモ)を中央に植樹されている

 <閑臥庵
 花桃がある





【その他】

 <邪気を祓う木>
 中国においては、神仙に力を与える樹木・果実として「仙木」「仙果」と称される

 邪気を祓い不老長寿を与える植物とされる

 桃で作られた弓矢を射り、悪鬼除けをされる

 桃の枝を畑に挿して、虫除けにされる

 桃の実の図柄は、は長寿を示す吉祥図案とされる


 <古事記
 伊弉諸尊が、黄泉の国から逃げ出す時に、桃を投げつけて、鬼女や黄泉醜女(よもつしこめ)を退散させた
 伊弉諸尊は、その功を称え、桃に大神実命(おおかむづみのみこと)の名前を与えた

 <鬼門
 鬼門には、魔を退治する力がある桃の木が植えられたりする

 <桃太郎伝説>
 鬼を退治するために、鬼門とは反対の方角の申(さる)(西西南)、酉(とり)(西)、戌(いぬ)(西西北)を連れて行ったといわれる

 <寿老人
 不老長寿の象徴である桃の実を持っているものもある

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