和気広虫(わけのひろむし)(Wake no Hiromushi)

奈良時代平安時代初期の女官

生年:730年(皇紀1390)天平2年
没年:799年(皇紀1459)延暦18年正月19日
享年:70

姓:真人、のちに公、宿禰、朝臣

和気清麻呂の姉

名前:藤野虫女・藤野別虫女・藤野別広虫女
法名:法均尼

官職:正四位上 典侍 (てんじ)、贈正三位

出身:備前国藤野郡(現在の岡山県和気郡)

 和気広虫(わけのひろむし)は、奈良時代平安時代初期の女官

 和気清麻呂の3歳年上の姉で、姉弟が護王神社に祀られている

 日本で最初の里親制度・施設養護の創始者とされる

【和気広虫の歴史・経緯】

【和気広虫】

 <和気広虫>
 女帝 孝謙天皇に重宝される
 人柄は「貞純で節操に欠けるところがない」と評価された

 恵美押勝(藤原仲麻呂)の乱で、連坐して死刑とされた375人の助命を嘆願し、流刑に改めさせた
 乱による孤児83名を養育し、夫の姓を与えるなど、わが国最初の里親制度・施設養護の創始者とされる

【和気広虫ゆかりの地】

 <護王神社
 京都御所蛤御門の前にある
 祭神「子育て明神」として祀られている


 <神護寺
 和気氏の当主であった和気弘世(和気清麻呂の長男)が、伯母に当たる和気広虫(法均尼)の三周忌を行うために、
最澄を高雄山寺に招請し法華会を行った
 唐門をくぐったところに和気公霊廟がある
 和気清麻呂と姉 和気広虫が祀られていた護王神社跡

【その他】

 <道鏡事件
 女帝 称徳天皇 (孝謙天皇)の寵愛を受け、政治に介入していた僧 道鏡が皇位を狙い、
宇佐八幡大神より「道鏡を皇位につかせたならば国は安泰である」とするお告げがあったと訴える
 称徳天皇は、真相を確認するため、和気広虫を派遣しよとするが、病弱であったため、弟 和気清麻呂が派遣される
 和気清麻呂は「皇位は皇族に継がせること、道鏡を除くべし」と報告
 怒った称徳天皇と道鏡は、和気清麻呂を大隅国(鹿児島県)へ配流、和気広虫は備後国(広島県)に配流する


 <護王神社絵巻
 護王神社烏丸通に面した玉垣に掲げられている絵巻
 和気清麻呂と姉 和気広虫の生い立ちや功績、道鏡事件(宇佐八幡宮神託事件)、猪にまつわる故事などが語られている

 <時代祭 時代行列>  尼から還俗する時の姿で登場する
 奈良朝の上衣、裙(もすそ)、帯を着け、比礼(ひれ)をかけて、団扇を持っている
 男女2名づつを、従えている


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