千枚漬(せんまいづけ)は、京漬物の一つ
聖護院かぶを薄く切り、塩漬けしてから、昆布をはさみんで本漬けして作られる
乳酸発酵を伴わない浅漬け
京都の冬を代表する京漬物で、千枚漬・すぐき菜・大原生しば漬で京の三大漬物とされる
壬生菜が添え物として付けられる
千枚漬(せんまいづけ)とは、聖護院かぶを薄く切って昆布、唐辛子とともに酢漬けにした京漬物
乳酸発酵を伴わない浅漬け
他の漬物と違って長期保存を目的とされていない旬の物
白い聖護院かぶらで、御所の白砂を、緑の壬生菜で、お庭の松を
黒い昆布で庭石を見立てて、御所の瑞兆を表したといわれる
<生産時期>
聖護院蕪の生産時期が11月〜翌年3月頃まであり、それに合わせて漬け込みが行われる
販売もこの期間に限定される旬の京漬物
<製造方法>
厳選された聖護院かぶの表面の皮むきをして蕪の形を整え、清水できれいに洗う
特製の鉋(かんな)で、素早く5mmぐらいの厚さに薄く切っていく
スライスされた蕪を均等にのばして、木樽に敷きつめて、塩をふる
さらに、蕪を一面に敷きつめて、塩ふりを繰り返していく
塩ふりは、毎年変わる蕪の状態に合わせながら、下の方は薄い目に、上の方は濃いめにふり、
下へ行こうとする塩が蕪に均等にしみ込んでいくようにする
重石をして2日間ほど下づけをした ら木樽をひっくり返す
余分な水分が取り除かれた蕪を一枚一枚取り上げ、本漬け用の木樽に移していく
木樽に蕪を一面に敷き、その上に昆布を敷き、砂糖・味醂・酢を炊き合わせたダシを均等に振りかけ、これを繰り返す
その後、2〜3日間、味をなじませて本漬けされる
<かつて>
大黒屋藤三郎が、浅漬けを考案するまでは、乳酸発酵されていた
蕪をスライスし、塩漬をして余分な水分を取り除き、その後、昆布だけで本漬を行い乳酸発酵をさせて、
蕪の甘味と、乳酸発酵の酸味、昆布の旨味のバランスがとられていた
<名前の由来>
蕪を薄く切り、木樽に漬け込む枚数が千枚以上になるためといわれる
蕪を千枚といえるほど薄く切って作ることが由来といわれる
<千枚漬本家「大藤」>
京都市中京区麩屋町通錦小路通下ル桝屋町
1865年(皇紀2525)慶応元年
千枚漬を考案した初代 大黒屋藤三郎(大藤藤三郎)により創業される