地図情報
石像寺(しゃくぞうじ)は、西陣地区の東方にあり、「釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)」として信仰されている寺院
<本堂>
外壁には、実物の八寸釘と釘抜きを貼り付けた絵馬が多数奉納され貼られている
<加持水(かじすい)>
弘法大師三井の一つ
<藤原定家・藤原家隆・寂蓮の供養塔>
藤原定家、藤原家隆が住んでいた地といわれる
<釘抜きのモニュメント>
<玉姫社>
玉姫大明神が祀られている
<石造 地蔵菩薩像>
本堂に祀られている
「釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)」と称されている
弘法大師 空海が、唐から持ち帰った石で彫り「苦抜地蔵(くぬきじぞう)」と名付けたといわれる
現在も二本の釘と釘板を張り付けた御札絵馬が奉納され、地蔵堂の壁に並んでいる
<石造 阿弥陀如来及両脇侍像 3躯(重要文化財)>
地蔵堂の背後にある小堂に安置されている阿弥陀三尊像(あみださんそんぞう)
1963年(皇紀2623)昭和38年7月1日 重要文化財に指定される
中尊は阿弥陀如来像
定印(じょういん)(膝上で両手を組む)を結ぶ
花崗岩製、像高91.5cm
光背も一石からの丸彫りで二重円相に11の種子(しゅじ)(梵字)を彫り込まれている
二重蓮座で、仰蓮(ぎょうれん)と反花(かえりばな)に薄い敷茄子(しきなす)を挟んでいる
1224年(皇紀1884)貞応3年12月2日
朝臣 伊勢権守 佐伯為家が願主となり造り始めた刻銘がある
1225年(皇紀1885)元仁2年4月10目
光背裏面に元仁二年四月十日開眼の刻銘がある
右脇侍:観音菩薩像
花崗岩製、像高103㎝
左手に蓮華を持ち、光背の二重円光、小円相には梵字が刻まれている
左脇侍:勢至菩薩像
花崗岩製、像高103.3㎝
合掌している、光背の二重円光、小円相には梵字が刻まれている
<石造 弥勒仏立像 1躯(重要文化財)>
同じ小堂の右端に祀られている弥勒菩薩
一つの石から掘り出した石仏としては日本最古といわれる
2010年(皇紀2670)平成22年6月29日 重要文化財に追加指定される
<観世音菩薩像(かんぜおんぼさつ)>
観音堂に祀られている
行基の作といわれる
<釘抜地蔵の伝説>
室町時代末期
商人 紀ノ国屋道林が、両手に激しい痛みを感じ治療も効果なく苦しんでいたとき、
石像寺の地蔵菩薩に7日間の願かけをしたところ、満願の日、地蔵菩薩が夢に現れ、
「その苦しみは、前世において人を恨み、呪いの人形(ひとがた)を作ってその手に八寸釘を打ち込んだことにある」と告げ、
呪いの人形から抜き取った八寸釘を示して見せた
道林が、夢から覚めると、両手の痛みはすっかり消えていたといわれる
その日、石像寺に参詣すると、本尊地蔵菩薩の前に、血に染まった2本の八寸釘が置かれていたといわれる