地図情報
京都国立博物館は、方広寺跡の三十三間堂の前に建つ旧帝国博物館
日本・東洋の古美術品・考古資料の収集・所蔵、それらの展示・調査・研究などが行われている
仏教美術関係を中心に考古・陶磁・彫刻・絵画・書跡・染織・漆工・金工など様々な分野にわたる、
国宝約110点を含む12,000件以上を所蔵する
<明治古都館(本館)1棟(重要文化財)>
赤煉瓦造の宮廷建築様式を基調とした本格的西洋様式建築
主に、特別展示が行われている
本館、表門、改札場、袖塀が「旧帝国京都博物館」として国の重要文化財に指定されている
竣工:1895年(皇紀2555)明治28年10月
開館:1897年(皇紀2557)明治30年5月
設計:片山東熊(宮内省内匠寮技師)
瓦造、建築面積2,896.5m2、一階建、桟瓦葺、一部スレート葺及び銅板葺
延床面積:3,015m2
展示面積:2,070m2
玄関ホール、中央ホール、大小10室の展示室からなり、特別展覧会に用いられている
中庭が左右対称に配置されている
表門、札売場、袖塀とともに重要文化財に指定されている
1969年(皇紀2629)昭和44年3月12日 重要文化財に指定される
附指定:内匠寮京都博物館建築工事図面 630枚
附指定:本館小屋組模型 2個
附指定:柱頭装飾木彫原型 1個
附指定:破風装飾木彫原型 3個
附指定:額縁装飾木彫原型 1個
附指定:棟札 1枚
<平成知新館(平常展示館)>
着工:2009年(皇紀2669)平成21年1月31日
竣工:2013年(皇紀2673)平成25年8月
設計:建築家 谷口吉生
日本的な空間構成を取り入れた直線を基本とする展示空間になっている
<茶室 堪庵>
木造瓦葺平屋建
江戸時代初期の公家文化の伝統を受け継いだ数寄屋造
母屋には、八畳の書院座敷を中心として、正面に広縁、左脇に玄関、裏に水屋がある
庭に面して自然と一体をなす
母屋右側にある小間が、奥の土間から上がる三畳の茶室「堪庵」
金森宗和好みの大徳寺真珠庵の庭玉軒を写したといわれる
間取りは本勝手台目切(出炉)、下座床は框を横たえた上段の構造となっている
1958年(皇紀2618)昭和33年
上田堪一郎の寄贈
1966年(皇紀2626)昭和41年
明治古都館南側から現在の位置に移築
藁葺きと板葺きであった屋根を、銅板葺きにし、庭と水屋後方の付属屋を整えた
<庭園>
七代目 小川治兵衛による作庭
<表門(おもてもん)1棟(重要文化財)>
西の大和大路通に面する正門
片山東熊による煉瓦造りの洋風建築
煉瓦造、鉄製扉付、左右番所陸屋根
1895年(皇紀2555)明治28年10月 建立
1969年(皇紀2629)昭和44年3月12日 重要文化財に指定される
<札売場および袖塀(ふだうりば そでべい)南北2棟(重要文化財)>
煉瓦造、鉄製柵付
北札売場及び袖塀折曲り延長32.3m
南札売場及び袖塀折曲り延長158.3m
1895年(皇紀2555)明治28年10月 建立
1969年(皇紀2629)昭和44年3月12日 重要文化財に指定される
<南門ミュージアムショップ>
2009年(皇紀2669)平成21年にオープン
設計:建築家 谷口吉生
<考える人>
フランスの彫刻家ロダンの作の銅造
1880年(明治13年)の作といわれる
大正時代末期に輸入され、個人コレクタから、京都国立博物館の所蔵となった
<文化財保存修理所>
文化財の保存修理、模写および模造が行われている
修復文化財に関する資料収集、調査研究が行われている
1980年(皇紀2640)昭和55年7月の設置
<技術資料参考館(登録有形文化財)>
1930年(皇紀2590)昭和5年
旧恩賜京都博物館の陳列品収納用倉庫として建築された
スクラッチタイル張りで、南面に大きく方形の窓、北側に縦型窓が各階にある、端正でリズム感ある外観
<新館(平常展示館)>
以前に主に常設展示が行われていたが、現在は解体され、平成知新館が建てられた
竣工:1966年(皇紀2626)昭和41年
設計:森田慶一(京都大学名誉教授)
構造:鉄筋コンクリート造、地下1階、地上2階
延床面積:8,642m2
仏教美術関係を中心に考古・陶磁・彫刻・絵画・書跡・染織・漆工・金工など様々な分野にわたり、
国宝約110点を含む12,000件以上を所蔵する
障壁画・襖絵・絵画
<絹本著色 釈迦金棺出現図(しゃかきんかんしゅつげんず)1幅(国宝)>
釈迦如来が涅槃に入った直後、摩耶夫人が天から駆けつけ、悲しむ母親のために説法したという、
仏教説話を絵画化したもの
日本の仏教絵画を代表する傑作とされる
平安時代後期の絵画
160cm X 229.5cm
1951年(皇紀2611)昭和26年6月9日 国宝に指定される
<絹本著色 十二天像(じゅうにてんぞう)12幅(国宝)>
平安時代の絵画
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<絹本著色 山水屏風(せんずいびょうぶ)六曲屏風一隻(国宝)>
平安時代の作品
1951年(皇紀2611)昭和26年6月9日 国宝に指定される
附指定:絹本著色同模本(藤井良次の筆)一隻
<絹本著色 山越阿弥陀図(やまごしあみだず)1幅(国宝)>
鎌倉時代の絵画
1953年(皇紀2613)昭和28年3月31日 国宝に指定される
<紙本墨画 蓮池水禽図 1幅(国宝)>
江戸時代の俵屋宗達の筆
水墨画により池中の蓮花とかいつぶりを描かれている
画中「伊年」の円印があるだけで落款はない
1964年(皇紀2624)昭和39年5月26日 国宝に指定される
<紙本墨画淡彩 天橋立図 1幅(国宝)>
室町時代の雪舟の筆
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<紙本著色 病草紙 10面(国宝)>
鎌倉時代の絵画
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<紙本著色 餓鬼草紙 1巻(国宝)>
鎌倉時代のもの
1953年(皇紀2613)昭和28年11月14日 国宝に指定される
<白描絵料紙墨書 金光明経(巻第三)1巻(国宝)>
1192年(皇紀1852)建久3年4月
建久三年四月書写の奥書がある
1953年(皇紀2613)昭和28年11月14日 国宝に指定される
工芸品
<古神宝類(こしんぽうるい)(国宝)>
阿須賀神社(あすかじんじゃ)に伝来した古神宝類
本社蔵の神宝目録により、本社諸宮と同様に調進されているとされる
御神宝中石帯や冠、袍、表袴などがほとんど目録通り完存している
室町時代のもの
1955年(皇紀2615)昭和30年6月22日 国宝に指定される
<太刀(銘則国)(めいのりくに)1口(国宝)>
鎌倉時代の粟田口派の名工 則国(のりくに)の作
身長74.7cm、反り2.3cm、元幅2.7cm、先幅1.8cm、鋒長2.7cm、茎長22.3cm
茎先棟寄りに二字銘がある
1934年(皇紀2594)昭和9年1月30日 重要文化財に指定される
1954年(皇紀2614)昭和29年3月20日 国宝に指定される
<太刀(銘安家)(めいやすいえ)1口(国宝)>
平安時代の安家の作
身長77.3cm、反り3.2cm、元幅2.8cm、先幅1.8cm、鋒長2.6cm、茎長21.2cm
佩表鎺下棟寄りに二字銘がある
1935年(皇紀2595)昭和10年4月30日 重要文化財に指定される
1953年(皇紀2613)昭和28年11月14日 国宝に指定される
古文書
<藤原忠通筆書状案(ふじわらのただみちひつしょじょうあん)1幅(国宝)>
平安時代の藤原忠通の筆
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
書跡・典籍
<芦手絵和漢朗詠抄(あしでえわかんろうえいしょう)2巻(国宝)>
1161年(皇紀1821)永暦2年4月
藤原伊行の筆
下巻に永暦元年四月書写の奥書がある
1951年(皇紀2611)昭和26年6月9日 国宝に指定される
<一品経懐紙(いっぽんぎょうがいし)1幅、1帖(国宝)>
鎌倉時代の西行、寂蓮等の14枚
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<漢書 楊雄伝第五十七(ようゆうでん)1巻(国宝)>
中国 唐時代のもの
948年(皇紀1608)天暦2年5月21日
天暦二年五月廿一日点了の奥書がある
1951年(皇紀2611)昭和26年6月9日 国宝に指定される
<稿本北山抄(こうほんほくざんしょう)(巻第十)1巻(国宝)>
長徳年間(995年~999年)・長保年間(999年~1004年)
紙背に長徳長保年間の文書がある
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<古今和歌集(こきんわかしゅう)巻第十二残巻(本阿弥切本)1巻(国宝)>
本阿弥光悦の所蔵だったことから「本阿弥切」と称される一連の断簡
夾竹桃文様(きようちくとうもんよう)の美しい雲丹刷(きらず)の唐紙に、流麗な仮名書で筆写されている
8枚継ぎの巻子装は原形に近く、巻第十二のほぼ全文が伝えられており貴重なもの
1967年(皇紀2627)昭和42年6月15日 国宝に指定される
<金剛般若経開題残巻(こんごうはんにゃきょうかいだいざんかん)1巻(国宝)>
弘法大師の筆
63行
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<紺紙金字 大宝積経(だいほうしゃくきょう)(巻第三十二)(高麗国金字大蔵経)1巻(国宝)>
朝鮮 高麗時代 統和二十四年(1006年)
穆宗(ぼくそう)の母后 千秋王太后が寵臣 金致陽と同心発願して書写された紺紙金字一切経の唯一の遺巻
高麗の装飾経の現存最古の遺品
見返絵は、高麗最古の紙本絵画
1388年(皇紀2048)元中5年/嘉慶2年8雪
見返には、朱筆で嘉慶二年八月権律師豪憲の施入記があり、
南北朝時代末には、湖東の金剛輪寺にあったことが記されている
紺紙金字・巻子装、16紙
縦29.0cm、全長831.7cm
1978年(皇紀2638)昭和53年6月15日 重要文化財に指定される
2018年(皇紀2678)平成30年10月31日 国宝に指定される
<浄名玄論(じょうみょうげんろん)8巻(国宝)>
706年(皇紀1366)慶雲3年12月
巻第四に「慶雲参年十二月伍日記」、巻第六に「慶雲三年十二月八日記」の奥書がある
巻第三、巻第七、巻第八も同時代の書写
巻第一は平安時代前期、第二、第五は鎌倉時代の補写
1974年(皇紀2634)昭和49年6月8日 国宝に指定される
<新撰類林抄巻第四残巻(しんせんるいりんしょう)1巻(国宝)>
平安時代の書跡
1962年(皇紀2622)昭和37年6月21日 国宝に指定される
<世説新書巻第六残巻(せせつしんしょまき)1巻(国宝)>
紙背金剛頂蓮花部心念誦儀軌
中国 唐時代のもの
1951年(皇紀2611)昭和26年6月9日 国宝に指定される
<千手千眼陀羅尼経残巻(せんじゅせんげんだらにきょうざんかん)1巻(国宝)>
741年(皇紀1401)天平13年7月15日
天平十三年七月十五日玄昉願経
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<手鑑「藻塩草」(てかがみもしおぐさ)(241葉)1帖(国宝)>
奈良時代から 室町時代のもの
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<日本書紀(にほんしょき)(巻第二十二、第二十四)2巻(国宝)>
平安時代のもの
1951年(皇紀2611)昭和26年6月9日 国宝に指定される
<日本書紀神代巻(にほんしょきじんだいかん)(上下)(吉田本)2巻(国宝)>
鎌倉時代のもの
1952年(皇紀2612)昭和27年3月29日 国宝に指定される
<万葉集巻第九残巻(まんようしゅう)(藍紙本)1巻(国宝)>
平安時代のもの
1952年(皇紀2612)昭和27年11月22日 国宝に指定される
<明恵上人歌集(みょうえしょうにんかしゅう)1巻(国宝)>
1248年(皇紀1908)宝治2年晩春
高信の筆
宝治二年暮春八日の奥書がある
1952年(皇紀2612)昭和27年11月22日 国宝に指定される
考古資料・歴史資料
<金銅小野毛人墓誌(こんどうおののえみしぼし)1面(国宝)>
677年(皇紀1337)白鳳6年
丁丑年十二月上旬葬在銘
崇道神社の裏山から発見された奈良時代の小野妹子の子である小野毛人の経歴を記した墓誌
1914年(皇紀2574)大正3年8月25日 重要文化財に指定される
1961年(皇紀2621)昭和36年4月27日 国宝に指定される
<金銅藤原道長経筒(こんどうふじわらのみちながきょうづつ)1口(国宝)>
1007年(皇紀1667)寛弘4年8月11日
寛弘四年八月十一日の銘がある
奈良県吉野郡金峯山経塚からの出土
1902年(皇紀2562)明治35年4月17日 重要文化財に指定される
1952年(皇紀2612)昭和27年11月22日 国宝に指定される
<奈良県金峯山経塚出土品(きんぷせんじきょうづかしゅつどひん)一括(国宝)>
1007年(皇紀1667)寛弘4年
奈良県吉野郡金峯山経塚からの出土
・金・銀鍍双鳥宝相華文経箱 1合
・金銅経箱(台付) 2合
1901年(皇紀2561)明治34年8月2日 重要文化財に指定される
1952年(皇紀2612)昭和27年11月22日 国宝に指定される
<金銅威奈大村骨蔵器(こんどういなのおおむらこつぞうき)1合(国宝)>
707年(皇紀1367)慶雲4年11月21日
慶雲四年十一月二十一日の銘がある
奈良県北葛城郡二上村穴蟲からの出土
1909年(皇紀2569)明治42年4月5日 重要文化財に指定される
1955年(皇紀2615)昭和30年2月2日 国宝に指定される
<ミシュラン観光ガイドブック>
フランスのタイヤメーカのミシュラン社が発行する観光ガイドブックにおいて、
京都国立博物館と、その所蔵品「多聞天像」「餓鬼草紙」に三つ星の評価がされている
<トラりん>
京都国立博物館のPR大使であるマスコットキャラクタ
正式名称:虎形 琳丿丞(こがたりんのじょう)
性格:やんちゃ、好奇心旺盛
誕生日:10月10日
モチーフ:尾形光琳の筆 紙本墨画「竹虎図」(京都国立博物館蔵)
名前の由来:尾形光琳の幼名「市之丞」にちなむ
キャラクタ名は、虎と琳派にちなむ、佐々木丞平館長による命名
市バス 博物館・三十三間堂 徒歩1分
京阪本線 七条駅 徒歩約7分