狩野元信(かのうもとのぶ)(Motonobu Kanou)

室町幕府の御用絵師

生年:1476年(皇紀2136)文明8年8月9日
没年:1559年(皇紀2219)永禄2年10月6日

父親:狩野正信狩野派の祖)
出身:京都生まれ
幼名:四郎二郎

狩野派2代目

位:法眼(僧の位の一つ)
別称:古法眼(こほうげん)

 狩野元信(かのうもとのぶ)は、狩野派の祖 狩野正信の嫡子で、狩野派の基礎を築いた室町幕府の御用絵師

 漢画系(中国風)の水墨画法を基礎として、大和絵系の土佐派の様式を取り入れた「和漢融合」といわれ、
狩野派の基礎を築いた

 権力者の需要に応えながら、町衆に絵付けしたを積極的に販売していた

 幕府や、朝廷・石山本願寺・有力町衆などから庇護を受けてきたといわれる

 出家して「永仙」と号し、法眼(僧の位の一つ)を賜り、後に「古法眼」(こほうげん)と称された

【狩野元信の歴史・経緯】


【狩野元信の主な作品】

 <「四季花鳥図」8幅(重要文化財)>
 大徳寺塔頭 大仙院
 方丈の室中には、相阿弥の「瀟湘八景図」が描かれており、それを取り囲むように制作された
 京都国立博物館に寄託

 <「霊雲院障壁画」(重要文化財)>
 妙心寺塔頭 霊雲院
 京都国立博物館に寄託

 <「釈迦堂縁起絵巻」(重要文化財)>
 清凉寺
 京都国立博物館に寄託

 <紙本水墨画「瀟湘八景図(しょうしょうはっかいず)」4幅(重要文化財)>
 妙心寺塔頭 東海庵
 中国湖南省の景勝地の四季観が描かれている
 京都国立博物館に寄託


 <元信の庭(国の名勝国の史跡
 妙心寺塔頭 退蔵院
 西側を主庭とする回遊式枯山水庭園
 都林泉名勝図会」には、狩野元信の作庭と記されている
 自分の描いた絵を立体的に表現しなおしたもので、70歳近くの最後の作品が造園だったといわれる

【狩野元信の作風】

 狩野元信は、漢画系(中国風)の水墨画法を基礎として、大和絵系の土佐派の様式を取り入れ、
書院造建築の装飾にふさわしい日本的な障壁画様式を確立した

 職業絵師としても、顧客からの注文の増加と多様化に対応するため、さまざまなジャンルの作品を残している

 狩野元信は、一門を組織化して分業システムを確立し、幅広い需要にこたえることに成功した

 宋や元・明の中国絵画の様式を幅広く取り入れ、従来の室町水墨画の様式を整理統合して、
大和絵の技法も早くから取り入れ、後世の規範となる様式を築いた

【その他】

 <狩野元信邸跡>
 京都市上京区元誓願寺通小川東入
 狩野元信が、ここで生まれ84歳で没した
 屋敷は、狩野松栄狩野永徳と継がれる
 現在は、屋敷跡に石碑が立てられている


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