京扇子(きょうせんす)(Kyo Sensu)

経済産業大臣指定の「伝統工芸品(1977年(皇紀2637)昭和52年10月14日指定)
工芸品分類:その他工芸品

主な製品:招涼持ち扇(しょうりょうもちおうぎ)、儀式扇、芸事扇、飾り扇など

主な製造地:京都市、宇治市、亀岡市、船井郡八木町など

京もの指定工芸品
京都市の伝統産業

 (左2枚の写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

 京扇子(きょうせんす)は、平安時代初期からの日本独自の伝統工芸品の一つ

 桃山時代には、現在のような技法が確立された

【京扇子の歴史・経緯】


【京扇子の特徴】

 京扇子は、夏の涼を取る目的よりも、貴族の象徴として、儀礼的に用いられていた

 京扇子は、表面的な美しさだけではなく、風合い・持ち味等、実用品としての様々な「美」を持ち、非常に多くの種類があり、
形状・素材など用途に応じた美のかたちが追求されている

 金銀箔、漆、蒔絵などが施されたものは、高級美術品として珍重される

 素材、製法によって板扇(いたおうぎ)と貼扇(はりおうぎ)に分けられ、貼扇はさらに紙扇と絹扇に分けられる

【生活の中の京扇子】

 <末広扇(中啓)>
 生後約1ヶ月のお宮参りで、産土の守護神へ末広扇が奉納される

 七五三の祝事のお宮参りでも、必ず扇子が持たれる

 <童用扇子>
 7歳になると、常に扇子を持つようになる
 十三まいりから大人用の扇子に代えられる

 京舞茶道華道、謡曲などの稽古ごとを習い始めると、それぞれの稽古ごとに決められた扇子を持つようになる

 扇子を前に置くことで、謙譲の意を表わし、挨拶の決まりごととして使われる

 <婚礼>
 婚約では、新郎に白扇を、新婦に金銀扇の扇子を贈り取り交わされる
 平安時代には、自分が普段使っている扇子を相手に託す習慣があったといわれる
 婚礼では、男性は細骨、女性は黒骨本金銀地紙の扇子を持ち、多幸を祈願し、災厄から身を守る魔除けとしても使われている

 <葬儀>
 不祝儀には、鈍色(にびいろ)の扇子を携え、
 凶事が再び起こらないように、その時限りで捨てられる


【京扇子の種類】

 <夏扇(なつおうぎ)>
 <桧扇(ひおうぎ)(板扇)>
 <中啓(ちゅうけい)(末広)
 <蝙蝠扇(かわほりおおぎ)>
 <絹扇(きぬせん)>
 <白檀扇>
 <能楽扇(のうがくおうぎ)>
 <舞扇(まいおいぎ)>
 <茶扇(ちゃおうぎ)>
 <祝儀扇>
 <有職扇>
 <飾扇(かざりおうぎ)>


 (写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

【製造工程】

 細かく分けられ、その各工程は、分業によって行われている

 <扇骨加工(せんこつかこう)>
 胴切(どうぎり)
 割竹(わりたけ)
 せん引(せんびき)
 目もみ
 あてつけ(扇骨成型)
 白干し(しらぼし)
 磨き(みがき)
 要打ち(かなめうち)
 末削(すえすき)

 <地紙加工(じがみかこう)>
 合わせ(あわせ)
 乾燥
 裁断

 <加飾(かしょく)>
 箔押し(はくおし)
 上絵(うわえ)
 木版画摺(もくはんがずり)、切型摺り込み(きりがたすりこみ)

 <折加工(おりかこう)>
 折り(おり)
 中差し(なかざし)
 万切(まんぎり)
 中附け(なかつけ)

 <仕上げ加工>
 万力掛け(まんりきがけ)
 親あて(おやあて)


 (写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

【その他】

 <東寺の桧扇>
 877年(皇紀1537)元慶元年
 食堂(じきどう)の本尊 千手観音菩薩の腕の中から発見された桧扇が、「元慶元年」と記されており、最古の扇子とされる

 <葵祭
 5月15日
 斎王代は、桧扇を持ち路頭の儀などの神事を奉仕される

 <三船祭
 5月第三日曜日
 嵐山で営まれる車折神社の祭礼
 大堰川で、船から和歌などを書いた美しい扇が流される

 <事始め
 12月13日
 花街や室町、西陣の旧家などで、この日から正月を迎える準備を始められる
 芸子・舞妓さんたちは「今年もよろしゅうおたのもうします」と家元に挨拶をし、ご祝儀の舞扇を受けて精進を誓う

 <扇塚
 五条大橋の西側の畔
 「御影堂(みえどう)」と称される時宗 新善光寺があり、ここで「御影堂扇」と称される扇が作られていた
 付近には扇屋が多く建ち並んでいたといわれる

 <扇塚>
 誓願寺の西門を入ってすぐ右手にある
 策伝日快上人にゆかりの深い扇塚が建てられたといわれる
 芸道に励む人により、日常使っていた扇を塚に納め、芸道精進を祈願される
 「芸道上達祈願扇塚誓願寺」と書かれた石碑も立っている

 <俵屋宗達
 尾形光琳と並ぶ、江戸時代初期の大画家
 「俵屋」という絵画工房を率い、主に扇絵を制作していたといわれる

 <扇子感謝祭>
 八神社
 8月8日


【京都検定 第5回3級】

【京都検定 第12回3級】

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【京都検定 第1回2級】

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【京都検定 第11回1級】

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