乙訓寺(おとくにでら)(OtokuniDera)
所在地:長岡京市今里3丁目
地図情報
真言宗豊山派(ぶざんは)の寺院
山号:大慈山(だいじさん)
本尊:合体大師(がったいだいし)
創建:
聖徳太子
通称:牡丹の寺、今里の弘法さん、法皇寺(ほうおうじ)
京都洛西観音霊場第6番札所
乙訓寺(おとくにでら)は、長岡京市の北部に立つ、推古天皇の勅願により、聖徳太子が創建した寺院
4月下旬から5月上旬
豊山派総本山の長谷寺(奈良)から移植された約2,000本の牡丹(ボタン)が見頃となる名所で、「牡丹の寺」と称される
前後して、躑躅(ツツジ)などが咲き、花の寺となる
【乙訓寺の歴史・経緯】
【乙訓寺の伽藍】
<本堂(長岡京市指定文化財)>
<表門(長岡京市指定文化財)> 南門 四脚門
<裏門(長岡京市指定文化財)> 東門 高麗門
<地蔵堂>
日限地蔵尊(ひぎりじぞうそん)が祀られている
日限地蔵尊は、期間を限定してお願いをすると、その願い事を叶えてくれるといわれている
天井には、信者の家紋が多く張られている
<毘沙門天堂>
毘沙門天立像が祀られている
<鐘楼(しょうろう)(長岡京市指定文化財)>
方一間(ほういっけん)・
入母屋造・本瓦葺(ほんかわらぶき)
江戸時代中期
牧野成貞(まきのなりさだ)の寄進による建立といわれる
1696年(皇紀2356)元禄9年10月
以前の鐘が、精海(せいかい)が、三条釜座の信州大掾藤原国次(しんしゅうだいじょうふじわらくにつぐ)に造らせたといわれる
戦争により供出される
1966年(皇紀2626)昭和41年
現在の鐘が鋳造され、以前の鐘銘が再刻されている
<乙訓寺窯跡>
<講堂跡>
僧侶が仏法を学ぶ道場
1966年(皇紀2626)昭和41年
長岡第三小学校建設に伴う発掘調査で講堂跡が見つかる
東西27m、南北12m、両端に回廊が付く建物だった
講堂の北側には五棟の小建物が見つかり、
弘法大師の住居だった僧坊も発掘される
当時の乙訓寺が、東西約327m(三町)、南北218m(二町)で、現在の敷地の6倍もあったことが分かった
これらの遺跡跡は、長岡第三小学校庭地下に埋没保存されている
<弘法大師修行石像>
<
観音菩薩立像>
<不動明王立像>
<十三重塔>
<
地蔵菩薩石塔>
<清浄水(せいじょうすい)>
現在は、枯れてしまった井戸
<柑橘樹>
客殿前に立つ
弘法大師が、中国から持ち帰り栽培されたという、当時は珍果だったもの
812年(皇紀1472)弘仁3年
弘法大師が、恒例により、実ったみかんを摘み取り、詩を添えて、
嵯峨天皇に献上したといわれる
<モチノキ(
長岡京市指定天然記念物)>
モチノキ科クロガネモチ
樹齢400〜500年、幹周2.9m、根元周囲3.55m、樹高約9m
京都府でも有数の巨樹とされる
<鎮守八幡社(ちんじゅはちまんしゃ)(長岡京市指定文化財)>
祭神:
八幡大神
空海とともに合体大師像を作られた
八幡大神が祀られている
1695年(皇紀2355)元禄8年の創建
一間社(いっけんやしろ)
流造(ながれつくり)桧皮葺(ひわだぶき)
1723年(皇紀2383)享保8年
修理により、桧皮葺から柿葺(こけらぶき)に替えられている
明治以降
柿葺から桟瓦葺(さんがわらぶき)に替えられる
1989年(皇紀2649)平成元年
修理で、軒の一部を柿葺し、その上に銅板を葺いた銅板葺(どうばんぶき)とされる
【乙訓寺の寺宝】
<合体大師像(がったいだいしぞう)>
秘仏の本尊
首から上のモデルは八幡大菩薩、下は空海という合体大師像
空海が自分の姿を彫っていると、八幡大神が現れ、「力を貸す、協力して一体の像を造ろう」とお告げになり、
八幡大神は、空海の肩から下の姿を彫り、大師は、八幡大神の首から上の姿を、それぞれ別々に彫り、
出来上がったものを組み合せると、寸分の狂いもなく、上下二つの像は合体したといわれる
<毘沙門天立像(重要文化財)>
あわれみ深く「幽愁の毘沙門天」と称される
像高1m
平安時代の作
<
十一面観音菩薩立像(長岡京市指定文化財 )>
【乙訓寺の祭事】
<今里の弘法さん>
毎月21日の縁日
年始の初弘法と、12月の終い弘法
<四国八十八ヵ所霊場お砂踏み>
お彼岸の中日
本堂内に、四国八十八ヶ所の各寺院の本尊が祀られている
各本尊の前に、各寺院の「お砂」が置かれてあり、その「お砂」を踏みながら参拝すると四国霊場巡拝と同じ功徳があるといわれる
<長岡京きりしま・ぼたん祭>
4月中旬
長岡京市観光協会と市商工会主催で、
長岡天満宮とともに行われる
【乙訓寺へのアクセス】
JR 東海道本線(JR京都線) 長岡京駅 徒歩約40分
阪急電車 京都本線 長岡天神駅 徒歩約15分
阪急バス 薬師堂 徒歩約10分
【京都検定 第12回3級】
【京都検定 第15回3級】
【京都検定 第20回3級】
【京都検定 第4回2級】
【京都検定 第8回2級】
【京都検定 第9回2級】
【京都検定 第17回2級】