南禅寺(なんぜんじ)(NanzenJi)

正式名称:太平興国南禅禅寺(たいへいこうこくなんぜんぜんじ)

所在地:京都市左京区南禅寺福地町   地図情報

臨済宗南禅寺派大本山

山号:瑞龍山(ずいりゅうざん)

本尊:釈迦如来

創建:亀山法皇

開山:大明国師 無関普門

中興:以心崇伝(黒衣の宰相)

俗称:南禅寺の武家面(ぶけづら)  次の寺面へ

 南禅寺(なんぜんじ)は、東山の北部、岡崎の東にある大きな寺院

 日本で最初の皇室の発願による創建された禅寺

 後醍醐天皇により京都五山の第一位とされ、足利義満により五山之上とする別格扱いの寺院で、日本の禅寺のなかで
最も高い格式を誇る


 武家の篤い信仰を得て「南禅寺の武家面(ぶけづら)」と称される

 山内のあちらこちらに楓(カエデ)があり、紅葉の名所となっている
 三門の周りと天授庵池泉回遊式庭園が見所
 9月中旬〜下旬は、彼岸花(ひがんばな)、10月下旬〜11月中旬は石蕗(つわぶき)の名所




【南禅寺の歴史・経緯】










【南禅寺の伽藍】

 南禅寺の境内全域が、国の史跡に指定されている

 伽藍は西を正面として勅使門、三門、法堂、方丈の伽藍が一直線に建ち、背後に東山がある
 伽藍の周辺には、12の塔頭が並ぶ


 <方丈(国宝
 「大方丈」と「小方丈」からなる

 <大方丈>
 天正年間(1573年〜1592年)の内裏の清涼殿だった建物
 1611年(皇紀2271)慶長16年
 御所建て替えに際して、旧御所の女院御所の対面御殿を下賜され移築したもの
 「旧正親町院御所(きゅうおおぎまちいんごしょ)の宸殿」と称される
 6室に分かれており、内部の障壁画(重要文化財)は124面にもなる
 狩野元信狩野永徳らの障壁画がある

 中央南の「御昼の間」は、清涼殿の「昼の御座」であった御帳の間の面影を残し、
 広縁の欄間彫刻、天井、板扉の形式など近世宮室建築の遺構
 金碧障壁画は、群仙図とともに主題とされた「二十四孝図(陸績図(りくせきず)」(重要文化財)

 <方丈庭園(名勝)>
 江戸時代初期の代表的な枯山水庭園
 小堀遠州作といわれる
 「虎の子渡しの庭」と称されている


 <小方丈>
 大方丈に隣接して建つ
 伏見城殿舎の遺構といわれ、寛永年間(1624年〜1644年)頃の移築といわれる
 狩野探幽の障壁画「群虎図」が40枚あり、「水呑の虎」「虎の間」と称される

 <小方丈庭園「如心庭」>
 心字形に庭石を配置した枯山水庭園
 当時の南禅寺管長 柴山全慶老師が、解脱した心の如く表現するために、自ら指示指導されたといわれる

 <小方丈庭園「六道庭」>
 六道輪廻の戒めの庭
 我々が六道の6つの世界を生まれ変わり続ける仏教の教えを表す
 一面の杉苔の中に、涅槃の境地に達することなく六道を輪廻するはかなさを表すように景石が配置されている
 竹垣は、南禅院の竹藪の孟宗竹で作られた太めの鉄砲垣で「大筒垣」と称される
 1967年(皇紀2627)昭和42年の作庭

 <小方丈坪庭「鳴滝庭」>
 白砂に低い苔築山が作られ、石が置かれている

 <花厳庭(けごんてい)>
 1984年(皇紀2644)昭和59年の作庭
 白砂で見立てた大海に、三石の石組など、いくつもの島が作られている

 <還源庭(げんげんてい)>
 方丈と書院と蔵に囲まれたところにある
 苔が主体となる苔庭に、奥には山形の石の遠山石がある


 <庫裡>
 参道の坂の上に、東山のすぐふもとにある
 典型的な禅宗建築
 唐破風の大玄関が、左側にあり、特別な行事の時にだけ使用される
 玄関の正面には、韋駄天が祀られている

 <書院>
 大玄関の左にあり、方丈へと続いている

 <本坊>
 「常住」とも称され、衆僧の生活の場
 臨済宗南禅寺派の宗務を取り扱う寺務所にもなっている
 右手には、清涼の滝を眺められる滝の間がある

 <座禅会館「龍渕閣」>
 南北につながる大方丈・小方丈からの回廊の北端にある
 龍渕閣の建築に伴い、塔頭 帰雲院が移転し、茶室 不識庵が移築された
 1983年(皇紀2643)昭和58年の建立

 <茶室 不識庵(ふしきあん)>  1954年(皇紀2614)昭和29年  開基 亀山法皇の650年御忌のとき、茶道 宗偏

 <法堂(はっとう)
 問禅、開堂等法式行事や、公式の法要が行われる
 中央に釈迦如来像、獅子に騎った文殊菩薩、象王上の普賢菩薩の三体が祀られている
 一面の敷瓦に巨大な欅の大円柱が林立している
 天井には、今尾景年の「畢生の大作」といわれる幡龍が描かれている「瑞龍図」がある
 1895年(皇紀2555)明治28年
 火の不始末で焼失
 1909年(皇紀2569)明治42年に再建される
 1990年(皇紀2650)平成2年
 開山大明国師700年大遠忌記念行事として、屋根茸替え、敷瓦取り替えが行われる


 <勅使門(重要文化財)>
 1641年(皇紀2301)寛永18年
 明正天皇より、慶長年間(1596年〜1615年)頃に造営された内裏の「日の御門(ひごもん)」が下賜され移築される

 <三門(重要文化財)
 「天下竜門」と称され、日本三大門の一つ
 知恩院の「三門(国宝)」、仁和寺の「二王門(重要文化財)」とともに京都三大門の一つ

 五間三戸(正面柱間が5間で、うち中央3間が出入口)の二重門(2階建の門)、左右に山廊がある
 上層は、「五鳳楼」と称される
 宝冠釈迦座像と脇士に月蓋長者、善財童士、左右に十六羅漢像、
 本光国師、徳川家康、寄進者の藤堂家歴代の位牌、大坂の陣の戦死者の位牌が安置されている
 天井画の天人と鳳凰の図は、狩野探幽の作品

 高さ22mの楼上からは、京都市街が一望できる
 歌舞伎の「楼門五三桐」で石川五右衛門が「絶景かな絶景かな」のシーンに登場する門
 しかし、石川五右衛門がこの門に上ったというのは架空の話で、門は石川五右衛門の死後に建立されたものである

 1295年(皇紀1955)永仁3年
 西園寺実兼の寄進によって創建される
 応安年間(1368年〜1375年)に、新三門に改築される
 1447年(皇紀2107)文安4年の火災で焼失
 1628年(皇紀2288)寛永5年
 現在の三門が、藤堂高虎が、大阪夏の陣で戦死した一門の武士たちの菩提を弔うため寄進して再建された


 <佐久間玄藩の片灯寵>
 三門の門前右方の巨大な石灯籠
 佐久間勝之により奉献されたもの
 高さ約6m、東洋一の大ささといわれる

 <歌碑>
 南禅寺三門への参道に立つ巨石
 「この門を 入れば涼風 おのづから」 杉洞

 <瑞寶殿>

 <水路閣
 琵琶湖疏水の水道橋
 半円アーチ式煉瓦造
 南禅寺の境内を走っている
 1888年(皇紀2548)明治21年
 ローマ帝国の水道を参考に建築されたといわれる

 <波気都歌(刷毛塚)
 古くより絵画・染工芸・表具・塗工芸などの道具として使われていた動物の活毛を用いた刷毛の恩恵に感謝した供養塚
 8月1日に供養が行われる



【南禅寺の塔頭

 <金地院
 勅使門の手前右側に位置する
 洛北鷹ヶ峯に大業和尚により創建され、以心崇伝によって現在の地に移築される
 小堀遠州の作庭の「鶴亀の庭」(国の特別名勝

 <南禅院
 亀山上皇の離宮「上の宮」跡に造られる
 亀山天皇の宸影を祀る檀那塔
 南禅寺の発祥の地といわれる

 <天授庵
 南禅寺の開山 無関普門の塔所
 細川幽斎によって再建される
 池泉回遊式庭園は、紅葉の名所で、ライトアップも行われている

 <聴松院
 湯豆腐がいただける

 <慈氏院
 達磨堂と称される

 <最勝院
 奥には、駒ヶ滝がある

 <真乗院
 谷崎潤一郎が小説「細雪」を執筆したところ
 山名宗全お墓がある

 <南陽院
 <大寧軒
 <帰雲院>
 <高徳庵>
 <正因庵>
 <法皇寺>
 <正的院>
 など

 <光雲寺
 後の南禅寺開山 大明国師 無関普門が創建した境外塔頭
 東福門院 和子のゆかりの地

【南禅寺の寺宝】

 <南禅寺大方丈障壁画(重要文化財)>
 狩野永徳狩野派による共作
 1586年(皇紀2246)天正14年〜1591年(皇紀2251)天正19年頃の作品
 琴棋群仙図、二十四孝図の人物が、狩野永徳の筆であるといわれる

 <亀山天皇宸翰禅林寺御起願文案(国宝)>
 1299年(皇紀1959)永仁7年
 南禅寺創建の経緯が記されている

 <大明国師像(重要文化財)>

 <唐津焼 寒山拾得像>
 方丈に置かれている
 経巻を開いているのが寒山(かんざん)、指をさしているのが拾得(じとく)
 中国 唐時代、天台山の近くに住み、豊干禅師(ぶかんぜんじ)に師事したといわれる
 奇行が多く、生き方が神秘的で、多くの伝説が残っており、ユーモラスで不気味な表情で現わされる




【その他】

 <近代京都文学 京都ゆかりの著書
 「黒い眼と茶色い眼」 徳富蘆花
 「楼門」         井上靖
 「月と狂言師」     谷崎潤一郎

 <湯豆腐>
 湯豆腐は、南禅寺周辺参道の勧進料理が起源といわれる

 <わらべうた>
 「ああ真如堂(しんど) 飯(めし)黒谷(食ろうだに)
    ここらでいっぷく 永観堂(ええかんどう) お茶漬けさらさら南禅寺(何膳じ)」

 真如堂金戒光明寺永観堂・南禅寺が登場する



【南禅寺へのアクセス】

 地下鉄 東西線 蹴上駅
 市バス 法勝寺町、南禅寺永観堂道前


【京都検定 第1回3級】

56.南禅寺の塔頭 金地院の「鶴亀の庭」を作庭したのは誰か?

【京都検定 第2回3級】

【京都検定 第4回3級】

【京都検定 第6回3級】

【京都検定 第7回3級】

【京都検定 第9回3級】

【京都検定 第10回3級】

【京都検定 第11回3級】

【京都検定 第12回3級】

【京都検定 第13回3級】

【京都検定 第15回3級】

【京都検定 第16回3級】

【京都検定 第15回3級】

【京都検定 第6回2級】

【京都検定 第7回2級】

【京都検定 第8回2級】

【京都検定 第9回2級】

【京都検定 第10回2級】

【京都検定 第11回2級】

【京都検定 第13回2級】

【京都検定 第14回2級】

【京都検定 第2回1級】

【京都検定 第3回1級】

【京都検定 第4回1級】

【京都検定 第5回1級】

【京都検定 第8回1級】

【京都検定 第9回1級】

【京都検定 第10回1級】

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【京都検定 第15回1級】


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