最福寺(さいふくじ)は、西京区の松尾の南、延朗寺山の麓にある寺院
平安時代末期に大寺院だった最福寺・法華山寺の跡地
現在は、小堂の谷ヶ堂(延朗堂)が残されている
平安時代末期
松尾山麓の神宮寺に住していた延朗上人により七堂伽藍を建立され、
太平記には、
「奇樹怪石の池上に、都卒の内院を移して四十九院の楼閣を並べ、十二の欄干珠玉天に捧げ、
五重の塔婆金銀月を引き、恰も極楽丈殿七宝荘厳の優姿」と記されている
<石碑「谷ヶ堂 最福寺 開山 延朗上人旧蹟地」>
門前に建てられている
<谷ヶ堂(延朗堂)>
方一間単層
「延朗上人」の扁額がかかる
<さしのべ観音立像>
谷ヶ堂の右側に立てられている
2005年(皇紀2665)平成17年9月
延朗800年大遠忌祈念に建立された
<仏足石>
かすがい観音の前に置かれている
<宝篋印塔>
かすがい観音の右側に建てられている
<六地蔵>
宝篋印塔の右側に安置されている
延朗800年大遠忌祈念に安置された
<石碑「平治、元弘、応仁、元亀の乱 戦火ゆかりの地」>
門前の庭に立てられている
<鸚鵡塔>
門前の庭に立てられている
地域の無縁墓供養、何度もの戦乱の供養のため建立される
<石碑「開山 延朗上人 谷ヶ堂 最福寺旧蹟地」>
鸚鵡塔の左後ろに建てられている
<延朗上人坐像>
延朗堂に安置されている
寄木造、彩色、玉眼入、像高77cm
鎌倉時代の作
<如意輪観音像>
京都洛西観音霊場番外札所
<帰峰山 西光寺(西京区松室山添町)>
谷ヶ堂を管理している
<正定院(右京区嵯峨朝日町)>
西福寺本堂に祀られていた本尊 阿弥陀如来像が遷された
<称念寺(西京区大枝)>
本尊 阿弥陀如来像は、最福寺より遷されたもの
<地福寺(西京区大枝)>
本尊 阿弥陀如来坐像は、法華山寺より遷されたもの
平安時代中期の作
<観世寺(西京区桂上野)>
右脇壇の地蔵菩薩立像は、法華山寺より遷されたもの
平安時代末期の作
<福勝寺>
本尊 薬師如来は、法華山寺より遷されたもの
「峰の薬師」とも称されている
<華厳寺>
全盛期の最福寺の跡地に創建されている
<谷ヶ堂(延朗堂)開帳>
毎月12日13時
延朗上人の月命日に、延朗上人坐像を拝観できる
<延朗上人、さしのべ観音 竹とうろう祭>
2月12日
延朗上人の命日に、青竹燈篭の焚き上げ供養が行われる
前日夕方には、願い事が記された青竹燈篭が並べられ、
さしのべ観音のライトアップやイベントなどが行われる