上京北野界わい景観整備地区(かみのきょうきたのかいわいけいかんせいびちく)


所在地:上京区   地図情報

京都市 市街地景観整備条例第32条により指定された界わい景観整備地区の一つ

指定:2001年(皇紀2661)平成13年8月27日

面積:約9ha

 上京北野(かみのきょうきたの)界わい景観整備地区は、
 「上七軒通」と称される七本松通以西の旧今出川通沿いで、茶屋が建ち並ぶ町並み、
 五辻通や千本釈迦堂南門前の町並みで、
 京町家が、比較的、密度高く立地している市街地が指定されている

 重要界わい景観整備地域に、
 上京北野の景観を代表する町並みや、景観上重要な交差点(町辻)が指定されている

【特徴】

 <北野上七軒
 七本松通以西の旧今出川通沿い
 北野天満宮の東門前

 北野天満宮の門前町として形成された歴史の古い市街地
 京都では最も歴史の長い花街である上七軒の茶屋が立ち並ぶ町並

 桃山時代から江戸時代
 出雲阿国歌舞伎興行が初めて興行されるなど芸能文化の一中心地だった
 門前町の賑わいと芸能文化の発展に寄与し、優雅で落ち着きのある町並

 <五辻通や千本釈迦堂南門前>
 千本釈迦堂の門前町として形成された歴史の古い市街地

 <京町家が立地している市街地>
 西陣織工業の集中する市街地
 同業者町を形成し、職と住が共存した趣のある町並み景観


【上京北野重要界わい景観整備地域】

 <町辻型>
 地区の一部で、景観上重要な交差点付近

 <町並み型>
 地区の一部で、景観を代表する町並み

【上京北野の界わい景観建造物】

 景観形成に重要な役割を果たしている建造物として指定されている
 3件
 材源(主屋)  上京区五辻通御前東入社家長屋町
 木谷邸(主屋、塀) 上京区今出川通七本松西入真盛町
 桜井屋(主屋)  上京区御前通今出川下る馬喰町

【建造物などの規制の特徴】

 <高さ>
 15m以下であること
 塔屋又は屋上に設ける建造物の高さは6m以下で、目線の高さから見て見えにくい位置に配置されていること

 <屋根>
 できる限り勾配を設けて、道路側に深い軒が出ているものであること
 日本瓦、あるいは銅板その他の金属板で葺かれていること

 <通り庇>
 道路に面した1階壁面が道路境界から半間(0.9m)程度離れており、
そこに深い通り庇が設けられていること

 <壁面>
 道路に面した壁面には、できる限り外付けのバルコニー、物干し台、屋外階段などが設けられていないこと
 道路に面した3階以上の階の壁面が、2階壁面より半間(0.9m)程度以上後退していること

 【重要界わい景観整備地域内の場合】

 上記の規制に加えて、さらに厳しく規制されている

 <高さ>
 12m以下であること
 公共用空地から見える部分は、3階数以下であること

 <屋根>
 できる限り平入切妻屋根であること
 屋根の勾配は、3.0/10〜4.5/10の範囲内にあること

 <通り庇>
 道路に面した壁面には、半間(0.9m)程度の出がある通り庇が設けられていること

 <壁面>
 道路に面した壁面には、外付けのバルコニー、物干し台、屋外階段などが設けられていないこと
 道路に面した3階以上の階の壁面が、道路境界から約1間半(2.7m)以上離れていること
 道路に面した壁面の開口部(窓や出入口など)は、和風の意匠であること、ガラス面が露出していないこと
 2階の開口部には、できる限り簾が掛けられていること

 <外観>
 真壁造などの和風を基調としたものであること
 門や塀などの工作物は、できる限り木竹や石などの自然素材で造られ、和風を基調としていること
 門灯や、外灯などの照明設備は、和風を基調としていること

北野上七軒

 京都の中で最も古い花街

 室町時代中頃
 北野天満宮の一部が焼失し、その修造修理の残材により、東門(元正門)に七軒の茶店ができたのが由来

 当初は、「七軒茶屋」と称されていた

 1587年(皇紀2247)天正15年
 豊臣秀吉による「北野大茶会」の功績により、山城国一円の茶屋株(営業権)を得る

 江戸時代後半
 織物の街である西陣の奥座敷として位置付けられる

【つなぎ団子】

 つなぎ団子は、北野上七軒の街の定紋

 みたらし団子の発祥であり、もともと、神前の門前茶屋であったことを伝える


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