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神武天皇から代々男系で継承されてきており、一度たりとも例外は存在しないとされる
父親だけの系譜をたどっていけば神武天皇にまでたどりつく、2600年以上続く世界最長の皇統である
女系天皇になれば、この皇統が途絶え、全く別の家系による天皇(皇統)が誕生することになる
<男系維持論>
世界的にも関心ごとである世界最長の皇統を、我々の世代の世論だけで断絶させてはいけない
女系天皇となれば、自分の家系を皇統とするために、内親王と結婚するための権力争い(政治利用の争い)などが起こりえる
男系であれば、時の権力者が内親王と結婚しても、娘を天皇の妃にしたとしても、皇統は守られるので問題は生じない
全く別の家系になると天皇たる歴史的な正統性がなくなり、国民の象徴天皇にふさわしくなくなる
少なくとも、南北朝が統一した1392年(皇紀2052)明徳3年の第100代 後小松天皇以降は、皇統を証する史料も存在する
<女系容認論の反対意見>
皇位継承は、歴代天皇の子孫であれば男系である必要はない
女系天皇の前例がないことは、現代の世論においてはタブーには当たらず容認される
古事記が記された以前の代は神話であり、万世一系となっている保証がない
<女性天皇>
これまでに8人10代の女性の天皇が存在しているが、
いづれも、父親は皇統上の皇族なので、歴史上に女系天皇は存在していない
また、いづれも「中天皇」とも称され、次期の男系天皇が即位されるまでの中継ぎとして皇位につかれており
女性天皇の子孫による皇統(女系皇族)は生じていない
例えば、
第43代 元明天皇(文武天皇の娘)から、第44代 元正天皇(元明天皇の娘)に、母から娘に継承されているが、
元正天皇の父親は皇族の草壁皇子であるため、女系天皇ではない
また、第45代天皇は、文武天皇の皇子(聖武天皇)に戻され、皇統に女性をはさまず男系で継承されている
また、女性天皇は全員、在任中・譲位後も独身であり「女性天皇の夫」を表す呼称の概念もないとされる
<時の権力者>
男系男子による単純な皇位継承システムが「権威」と「権力」を明確に分け、双方を守る日本独特の智恵とされる
平清盛、足利義満、徳川家康らも、天皇になる野望を持っていたとされるが、
男系継承であることにより皇室が守られ、成し遂げることはできなかった
藤原道長は、3人の娘を3代の天皇に嫁がせて「一家三后」と称されるが、藤原家が天皇家にはなれなかった
3人のうち一人でも女性天皇となっていれば、現在の皇室は藤原家になっているかもしれないし、
その後、源氏に滅ぼされ、皇室が源氏になっているかもしれなし、皇室そのものが武家社会によって滅ぼされているかもしれない
徳川家康も、孫娘の徳川和子を、後水尾天皇に嫁がせているが、皇統は男系により守られている
しかし、徳川家康が、後陽成天皇の娘を天皇にして、自分が婿入りして、その皇子・皇女を天皇に継承させていると、
現在の天皇は徳川家になっているかもしれない
女系継承を認め、時の実力者の皇室入りの可能性を持つことは、安定的な歴史における大きなリスクとされる
人のY染色体は、男子にのみ継承されて、娘には継承されないことから、男系維持の科学的根拠の一つとされている
男性天皇(Y染色体)皇后(X染色体)として、
男子皇太子(天皇のY・皇后のX)−男子皇孫(祖父のY・皇太子妃のX)
=> 男性天皇のY染色体を確実に持ち、永代引き継がれる
男子皇太子(天皇のY・皇后のX)−女子皇孫(皇后のX・皇太子妃のX)
=> 男性天皇のXY染色体を全く持たず、途絶えてしまう
愛子内親王、眞子内親王、佳子内親王のいづれも、上皇(平成時代の天皇)のXY染色体は全く持たれていない
また、皇后の染色体は、男子皇孫には全く引き継がれず、
皇室外の染色体が2代以上に引き継がれることなく、常にリフレッシュされていく
<女系容認論の意見>
神武天皇のY染色体を持った男子などは日本中に数多く存在しており貴重ではない
Y染色体は、代ごとに変異をするため、今上天皇(令和時代の天皇)でも、神武天皇と全く同じY染色体は持っていない
なぜ、天皇御陵を開いてDNA鑑定で証明しようとしないのか
<男系維持論の反論>
神武天皇から歴代天皇によって少しづつ変異して継承されてきた唯一の貴重なY染色体を持たれていると信じられる
DNA検査をしても、現在の科学では3世代以上の血縁の判別は難しいとされる
遺伝子は、ここ数十年の概念であり、Y染色体の継承のために皇位を継承されてきたのではないが、
少なくても、今後は、科学的根拠の一つとされることであり、確実に継承される男子により皇位継承がされるべき
少なくても、現在の内親王は、上皇(平成)のXY染色体を全く持たれていない
皇籍離脱した男子(あるいはその男系子孫)を皇籍復帰させて、男系皇位継承資格者を増やすべきとする意見
かつてのように、男系宮家を4家だけでも維持すれば、
皇室で全く男子が誕生しない可能性は、数千年に一度あるかないかの確立になるといわれている
<連合国軍最高司令官総司令部による皇籍離脱>
1947年(皇紀2607)昭和22年10月
敗戦による命令により、男系皇族を守り続けてきていた10の宮家が皇籍離脱させられた
<継体天皇>
第26代 継体天皇は、第15代 応神天皇の5世孫で、都からは遠い越前国に生まれ住んでいたとされる
第25代 武烈天皇が、後嗣がなく崩御されたので、有力豪族らが、皇統をさかのぼり男子皇継を探しまわったといわれる
<女系容認論の反対意見>
旧皇族の子孫とはいえ、一般人として生まれ育った男性が皇族になっても、
週刊誌・マスコミなどで過去の素行を暴かれ誇張され、国民からの尊敬は得られにくい
候補とされる旧宮家の男系男子は、今上天皇から25代ほども離れ、550年ほども遡らないと今上天皇と共通祖先と繋がらず、
これほど遠縁の皇族が即位した前例がない
遠縁の旧宮家の男子が皇室入りすることや天皇に即位することに国民からの支持は得られにくい
<皇籍復帰論者の反論>
一般人が、女性天皇の夫になるにあたっても、全く同じ意見がいえる
旧皇族の男系子孫に皇籍復帰してもらい、復帰した本人ではなく、その後の男子子孫に皇位継承のための教育をして育てればよい
天皇が皇子を授からなかった場合は、宮家の親王が即位するのが伝統である
10もの宮家が、敗戦により連合国軍最高司令官総司令部により、皇籍離脱させられたことは、不本意の出来事であり、
長らく同じ男系皇族の歴史を守り続けてきた宮家の伝統を崩壊させられたものであり、国民の理解も得られる
例えば、
1947年(皇紀2607)昭和22年10月に皇籍離脱された宮家のうち、伏見宮家系が有力候補にあたる
伏見宮家系は、第102代 後花園天皇の実弟の伏見宮貞常親王の男系子孫であり、
今上天皇(令和)とは、後花園天皇の実父である第3代 伏見宮貞成親王が、共通の先祖にあたる
伏見宮家系は、昭和時代には、まだ、皇族であったことや、
明治天皇の4人の皇女や、昭和天皇の皇女が伏見宮系に嫁いでおり、現在の皇室とも血縁の近い男系子孫もおられる
昭和天皇の皇后は、伏見宮系久邇宮邦彦王の娘で、現上皇(平成)・今上天皇(令和)との血縁も近く、
国民からも受け入れやすいといわれる
明治神宮に祀られ国民から広く崇敬されている明治天皇には、6人のお妃さんがおられ、
大正天皇は、権典侍(側室)との皇子である
宮家を増やしたとしても生物学的にも一夫一妻制では限界があるといわれ、
側室制を復活させ皇子が誕生する機会を増やすべきといわれる
<側室制復活論の意見>
天皇さんご本人の意向にもよるが、制度としては復活させておいたほうがよい
<側室制復活の反対意見>
皇室への配偶者の人権を著しく侵害するものであり、
近代国際社会の中で、日本の近代国家としての品位さえも疑われる
平城京から平安京に遷都された桓武天皇は、頻発する天変地異や、疫病の流行が相次ぎ、
早良親王などの怨霊を恐れ遷都された
平安京の東西南北を四神に守護させ(四神相応)、比叡山など鬼門・裏鬼門を何重にも守護させ、
大将軍八神社など12の方位には方除厄除けを置いたり、何重にも護られた平安京を造りあげられ、
梅宮大社など多くの寺院で子授け祈願などが行われてきた
明治天皇は、東京遷都は行わず、御幸されてからまだ京都にお帰りになられていないといわれているが、
5人の皇子が生まれ、その4人が夭折され1人しか成人されなかった時点で、京都にお戻りになられるべきだったともいわれる
50年のうちに皇族男子が1人しか誕生されず、近年の大災害や異常気象などが多発している世の中において、
大難を小難にするためにも、国家守護の仕組みが張り巡らされた京都にお戻りになられて、
京都御所に置きっぱなしにされている天皇の所在を示す高御座にお座りになられて、
国家安寧、皇子ご誕生のご祈願のための祭祀をされるべきといわれる
様々な検討・議論がされているが、
結局は、これまで2600年以上も守り継がれてきたものを、当世代の世論だけで変えていいものかどうかの思想にいきつく
<女系容認論の意見>
皇位継承は、歴代天皇の子孫であれば男系である必要はなく、広く国民にも容認されている
女系天皇の前例がないことは、現代の世においてはタブーには当たらない
<男系維持論の意見>
国民の親近感や社会通念は時代により変化する
一時の国民意見を理由に、軽々しく伝統を変革すれば、日本国民としての永遠の拠り所であるものを失うことになる
<金閣寺>
銀閣寺は国宝だが、それより以前に建てられた金閣寺は国宝ではない
現在の金閣寺は、1950年(皇紀2610)昭和25年に放火により焼失し、その後、記録を元に再建されたもの
放火者は「あまりにも美しすぎるが、国賊の足利家が建てたものであるため」と話したといわれるが、
1397年(皇紀2057)応永4年に足利義満が建立した金閣寺という歴史的価値は失われた
<女性の権力者>
女性の権力者が、自分の血を子孫に残したいと考えることは、普通にあることでしょう
例えば、
尼将軍と称され、鎌倉幕府の実権を握った北条政子
将軍 足利義政の正室として室町幕府の実権を握リ、史上最大の内戦 応仁の乱を引き起こした日野富子
いずれも、自分の息子を将軍にしたてています
ですが、男系で世継ぎが行われる限り、女性の権力者のX染色体は、孫息子に引き継がれることはありません
<男性の権力者>
藤原道長は、3人の娘を3代の天皇に嫁がせて「一家三后」と称されます
自分の遺伝子を持った娘を3人も天皇家に嫁がせて、
藤原道長の遺伝子が、どのぐらい残っているかというとゼロです
皇后(藤原道長のX)−男子皇太子(天皇のY・皇后のX)−男子皇孫(祖父のY・皇太子妃のX)
男子皇孫の代で、藤原道長のX染色体はなくなります
男系で世継ぎが行われる限り、Y染色体は確実に引き継がれ、X染色体は常にお妃のX染色体に代わります
男系で世継ぎが行われる限り、
時の権力者が男性であっても女性であっても、皇族の外からの染色体は、常にリフレッシュされることになり、
割り込んでくる時の権力者の染色体を皇統に残すことはできないのです
これまで、遺伝子(染色体)という概念はなかったことですが、伝統を作り上げられています
<女性に必ず引き継がれるミトコンドリアDNA>
父親から息子に必ず引き継がれるY染色体にように、母親から娘に必ず引き継がれるミトコンドリアDNAがあります
(母親のX染色体は、孫娘には引き継がれないこともあります)
女性天皇になり、次の代から女系で引き継げば、女性天皇のミトコンドリアDNAが永代に引き継がれることになります
すでに、愛子内親王、眞子内親王、佳子内親王のいづれも、上皇(平成時代の天皇)のXY染色体を全く持たれていないので、
現時点から女系天皇制になると、そこで現在の皇室の皇統は途絶え、
小和田家、あるいは、川嶋家による新しい王朝ができることになります