平岡八幡宮(ひらおかはちまんぐう)は、高雄・嵐山・御室のちょうど中間点の梅ケ畑にある神社
山城国最古の八幡宮で、梅ヶ畑の産土の神さんとして信仰されている
境内は、高雄もみじの参道と、椿の名所
<本殿>
市内に現存する数少ない切妻造の本殿の一つ
桁行三間・梁間ニ間、正面一間に向拝がある
内部の前半部を広い一室とし、後半部は柱間ごとに三室に分割されている
前半室の天井を格天井とし、格間には44枚の花卉図が描かれ「花天井」と称される
内陣鴨居に、極彩色ののし袋と紅白椿図が描かれ、社殿内にも紅白の椿が描かれている
虹梁や組物などにも極彩色の装飾が施されている
1407年(皇紀2067)応永14年
足利義満により再建される
1826年(皇紀2486)文政9年
現在の本殿が、仁孝天皇により修復される
<拝殿>
<為朝石>
弓の達人だった源為朝(鎮西八郎為朝)が矢で射抜いたと言われる石
勝運出世の石といわれる
俳人 鈴鹿野風呂の句碑となっている
「眞開らきの龍胆(りんどう)玉の如き晴れ」
<さざれ石>
獅子にも見えるという
<白玉椿>
社務所横の樹齢170年以上の古木
「一水椿」と称される
「願い事をすると、白玉椿が一日で花を開き、願いが成就した」という白玉椿伝説の故事が残る
<椿>
11月末から3月末ぐらいまで、約200種、約300本の多種多様な椿が咲く
社殿横には、葉の形が金魚に似ている金魚椿や、樹齢300年の平岡八幡ヤブ椿、
樹齢約200年のおしべとめしべの根元の色が赤い藪椿もある
<神木 椎(しい)>
本殿前にあるブナ科のツブラシイ
樹齢600年以上
高さ約15m、胸高幹周り約4.8m、京都市内では最大径級の椎
<土俵>
<忠魂碑>
<地主社>
祭神:地主大神(じしゅおおかみ)
平岡八幡宮の創建以前から梅ケ畑で信仰されていた神さん
<武内社>
祭神:武内宿禰(たけのうちのすくね)
武内宿禰は、孝元天皇を祖として、景行天皇・成務天皇・仲哀天皇・応神天皇・仁徳天皇の
5天皇に大臣として仕え、神功皇后に従い新羅を討った
<貴布祢社>
祭神:罔象女神(みずはのめのかみ)
水、雨などを司る神さんで、農業・林業を主たる生活とした梅ケ畑では篤く信仰されている
<若宮社>
応神天皇
<僧形八幡神像>
八幡大神の御神体
空海が描いたもの
<花の天井>
本殿の内陣の格天井
44面に極彩色の花卉図が描かれている
内陣鴨居には、極彩色で紅白のし袋から、紅白梅、紅白椿が描かれている
1827年(皇紀2487)文政10年
画工 綾戸鐘次郎藤原之信により描かれる
<歳旦祭> 1月1日
<左義長祭(とんどまつり)>
1月15日
持ち寄った注連縄、門松に火をつけ、その火で神前にお供えされたお持ちを焼き授与される
交通安全自動車清祓や、その年の無病息災が祈願される
<節分祭(星祭火爐祭)> 2月節分
<初卯祭(日待ち)> 2月上卯の日
<水無月大祓(夏越祓)> 6月30日
<例祭>
10月初旬の日曜日
早朝より祭事が行われ、三役相撲、鉾さし、小神輿・大神輿巡幸が行われる
三役相撲(さんやくずもう)(京都市無形民俗文化財)
小学3年生の男児が大人と相撲を取り組み必ず大人が負けてやり子供が勝つ伝統的な神事相撲
鉾さし(ほこさし)(京都市無形民俗文化財)
祇園祭(祇園御霊会)での神輿渡御を先導する鉾の原型ともいわれる
室町時代の上杉家本「洛中洛外図」屏風に上御霊神社の剣鉾渡御が描かれている
剣鉾は、長さ6〜7m、重さ十数kgある
鉾差しは、差し手が腰につけた差袋に鉾を直立させて剣鉾を前後や上下に揺らせ鈴を鳴らしながら歩くもの
高度な鉾さしの妙技が披露される
<創祀祭(火焚祭)> 11月23日
<大晦日大祓(除夜祭)> 12月31日