安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)(YasuiKonpiraguu)

所在地:京都市東山区東大路松原上ル下弁天町   地図情報

祭神:大物主神崇徳天皇源頼政

旧称:崇徳天王社、安井神社

通称:藤寺

ご利益:悪い縁を切り、良縁を結ぶ、海上安全・交通安全

 安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)は、東山区の中部、建仁寺の東にある神社

 「悪い縁を切り、良縁を結ぶ」ご利益があり信仰されている

【安井金比羅宮の歴史・経緯】



【安井金比羅宮のご利益】

 <悪い縁を切り、良縁を結ぶ> 
 主祭神の崇徳天皇が、讃岐の金刀比羅宮で一切の欲を断ち参籠(おこもり)されたことから、断ち物の祈願所として信仰されている
 男女の縁、病気、酒、煙草、賭事など、全ての悪縁が切れ、良縁に結ばれるご利益がある

 <海上安全、交通安全>
 祭神の大物主神が、道開きの神として信仰されている




【安井金比羅宮の境内】

 <本殿>
 中央に崇徳天皇が祀られている

 <拝殿>
 <手水>

 <縁切り縁結びの碑(いし)>
 社務所の前の、高さ約1.5m、幅約3mの巨石
 碑(いし)の中央には、一人が通り抜けられるほどの円形の穴がある
 穴の上の亀裂から、神力が注がれているといわれる
 様々な祈願事が書かれた形代(かたしろ)(身代わりの御札)が張られ、碑が隠れている
 形代に願い事を書き、碑の表から裏へ穴をくぐって悪縁を切り、裏から表へ通り良縁を結び、碑に形代を貼って祈願される
 祭神の崇徳上皇が、讃岐国へ配流されたときに、金刀比羅宮に一切の欲を断ち切って参籠(おこもり)されたことで、
「何かを断つ」ことの祈願所として信仰され、男女間の縁・学業・社運・病気・酒・煙草・賭事など、
すべての縁切り・縁結びの神さんとして信仰を集めている

 <久志塚(櫛塚)
 境内北側にある
 古い櫛の供養のために築かれた塚
 美願のご利益があるといわれる
 9月第4月曜日には、櫛祭が行われる

 <金比羅絵馬館>
 1976年(皇紀2636)昭和51年の開館
 かつて本殿の東側にあった絵馬堂が改築される
 江戸時代の画家 山口素絢(やまぐちそけん)の作品など、多くの絵馬が保存・展示されている日本初の絵馬ギャラリ

 かつて、神霊は馬に乗って降臨されるという信仰から、神事や御祈願の時には、馬を神霊に捧げる生馬献上の風習があった
 この風習が、生馬から、土馬・木馬、板立馬、板絵と変貌して絵馬が生まれたといわれる

 <坪井館>
 土蔵
 古い狛犬の対が安置されている

 <藤棚>

 <歌碑
 村上天皇の「安井の藤」の歌碑
 「まとゐしてみれともあかぬ藤なみのたゝまくをしきけふにもあるかな」

 <絵馬の道の石碑>






【安井金比羅宮の末社】

 <末社 安井天満宮>
 祭神:菅原道真
 狛犬は、1767年(皇紀2427)明和4年の建立で、京都市内で最も古いといわれる
 「洛陽三番 天満宮二十五社順拝所」の石標が立っている

 <末社 厳島社>
 別名:弁財天社
 祭神:市寸島姫命
 別称:安井の弁財天さん
 かつては、境内にあった池の畔に祀られていた
 江戸時代後期の都名所図会の安井観勝寺の頁に弁財天として描かれている
 ご利益:女性の守り神として、歌舞音曲・芸能上達の神さん
 さらなる福徳財宝をもたらし、商売繁盛・お金が儲かり家財富貴のご利益がある

 <末社 三玉稲荷社>
 祭神:倉稲魂命
 「三宝」とは、3つの宝「財宝(財力)」「長寿」「子宝」(あるいは福・徳・幸)を授け、
 家業繁盛・富栄えて福徳の家となり、寿命長久にして子孫繫栄をもたらすとして信仰される

 <末社 八大力尊社>
 祭神:八大力尊(8つの御石)
 この地にあった蓮華光院(れんげこういん)の御堂の柱を支えた力石といわれる
 基礎を固め困難や逆光に打ち勝つ力、社会を生き抜く基礎能力、スキルアップなどの御利益があるといわれる
 1871年(皇紀2531)明治4年
 真言宗安井門跡 蓮華光院は、大覚寺へ移されたとき、地中より発見され祀られた
 2015年(皇紀2675)平成27年10月10日
 社殿の立替、正還座祭が行われた

 <末社 三社>



【安井金比羅宮の祭事】

 <月次祭>
 毎月1日、10日

 <歳旦祭> 元旦

 <川友会纏奉納>
 1月2日
 江戸時代の火消しの纏振りの技を伝承している横浜市の川友会により、木遣り唄と纏が奉納される
 纏を振ることで邪気を祓われる

 <初金比羅祭> 1月10日
 <節分祭>    2月節分

 <春季金比羅大祭>
 5月10日
 境内に護摩段が設けられ、護摩木が焚き上げられる
 交通安全祈願祭も斎行される

 <夏越大祓
 6月30日
 拝殿に茅の輪が設けられ、半年間の罪穢れが祓われる

 <櫛まつり
 9月第4月曜日
 古くなったり傷んでしまった櫛やかんざしに、感謝をこめて供養される
 櫛塚の前で、祭典が行われ、拝殿で、舞踊「黒髪」が奉納される
 各時代の髪型に、カツラを使わず全て地毛で結いあげて、衣装をまとった時代風俗行列が、神社周辺を練り歩く

 <秋季金比羅大祭>
 10月1日〜10月11日
 保元の乱で祟徳上皇を守った武者にちなみ、鎧兜に身を包んだ児童行列が行われる
 かつては、御鳳輦と武者行列が氏子区域を巡行していた
 現在は、子供みこしと花車の渡御が行われる
 御斎竹神事(10月1日)
 境内三カ所の鳥居に、斎竹を建て注連縄を張る神事
 出御祭(体育の日の前日)
 御鳳輦、子供みこし、花車が蔵から出され飾り付けがされる
 宵宮祭(体育の日の前日)
 本殿の御神霊を、御鳳輦と子供みこしに遷す神事
 神幸祭(体育の日の前日)
 本殿の御扉を開き、供え物がされ、宮司により祝詞が奏上される
 獅子舞の奉納が行われる
 神幸渡御(体育の日)
 子供みこしと、宝船の花車、獅子舞が氏子町を巡行される
 例祭(10月10日)
 納輦祭(10月11日)
 御鳳輦、子供みこし、花車が蔵に納められ、例祭の無事終了が報告される

 <秋季火焚祭>
 11月10日
 護摩木が焚き上げられ、紅白のお火焚き饅頭や、おこし、蜜柑が供えられる

 <終い金比羅祭(しまいこんぴら)>
 12月10日
 本年、最後の月次祭
 この日から新年の初金比羅祭までの間、授与所にて吉兆稲宝来・宝の入船の授与が行われる
 稲宝来(いねほうらい)は、稲穂に紅白の折鶴や松竹梅を飾り付けた御神札で、新年のお飾り
 安井金比羅宮では、約1.5mの稲宝来が鳥居に取り付けられる

 <年越大祓>
 1年間の罪穢れが祓われる
 年越大祓おふりかえ人形が、配られる



【その他】

 <吉兆 稲宝来(いねほうらい)>
 稲穂に紅白の折鶴、松竹梅などを付した神札
 商売繁盛・家運隆昌・無病息災が祈願される縁起物
 12月10日の終い金毘羅から、正月10日の初金毘羅の間に授与される

 <桂米朝上方落語研究会>
 落語の人間国宝 桂米朝一門の研究会が行われている




【安井金比羅宮へのアクセス】

 市バス 東山安井 徒歩約3分
 京阪電車 四条駅 徒歩約20分

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