<安楽房・住蓮房の辞世の歌>
安楽寺
「極楽に生まれむことの うれしさに 身をば仏に まかすなりけり」(住蓮上人)
「今はただ 云う言の葉も なかりけり 南無阿弥陀仏の み名のほかには」(安楽上人)
<和泉式部>
貴船神社 「もの思へば 沢の蛍もわが身より あくがれ出づる 魂かとぞ見る」
誠心院 「霞たつ 春きにけりと この花を 見るにぞ鳥の 声も待たるる」
<上田秋成>
梨木神社 「ふみよめば 絵を巻きみれば かにかくに 昔の人の しのばるるかな」
<上田正昭宮司>
小幡神社 「山川も草木も人も共生の いのちかがやけ新しき世に」
<上田三四二>
放生院 「橋寺に いしふみ見れは宇治川や 大きいにしへは河越え賀祢吉(かねき)」
<植松壽樹>
大原野神社 「竹群に降る音ありて更くるるらむ 雪の一夜を来て泊りたし」
<宇治の万葉歌碑>
宇治市により6基の万葉集の歌碑が立てられている
<大田垣蓮月>
神光院 「やどかさぬ 人のつらさを なさけにて おぼろ月夜の 花の下ふし」
牛若ひろば大田垣蓮月の歌碑 「あすもきて 見んと 思えば 家づとに 手折るも をしき 山さくら花」
<小倉百人一首文芸苑>
小倉百人一首の編纂の舞台となった嵐山・嵯峨野エリアに作られた歌碑の野外展示場
小倉百人一首に採択された10の勅撰和歌集ごとに100首の歌碑が建てられており、小倉百人一首歌碑巡りができる
奥野々宮地区・野々宮地区・亀山地区・嵐山東地区・長神の杜地区
<荻原井泉水(おぎわらせいせんすい)>
天得院 句碑「石のしたしさよしぐれけり」
<柿本人麻呂>
京都府立宇治公園橘島 題詞「柿本人麻呂の歌」
「もののふの 八十宇治川の 網代木に いさよふ波の ゆくへ知らずも」(万葉集巻3-264)
<河上肇>
法然院 「たどりつき ふりかえれりみれば やまかわを こえてはこえてきつるものかな」
<祇王>
平清盛公西八条殿跡 「萌出づるも枯るるも同じ野辺の草 いづれか秋にあはで果つべき」
<喜撰法師>
宇治神社 「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」
<北村季吟>
地主神社 「地主からは 木の間の花 都かな」
<木村久夫>
妙教寺(伏見区) 辞世の句「音もなく 我より去りし ものなれど 書きて偲びぬ 明日といふ字を」
<京都市歌歌碑>
東山の円山公園の南、料亭 東観荘の玄関前にある 「みどりの風に色はえて・・・」
<去来塚百人一句句碑>
去来墓の周りに全国から集められた多くの歌・句の歌碑が立てられている
<国崎望久太郎>
圓光寺 「坂道を のぼり来りて 月読みの 光あまねき 打たれ佇つかも」
<源氏物語石像 歌碑>
京都市勧業館(みやこめっせ)正面広場西側
「身はかくて さすらへぬとも 君があたり 去らぬ鏡の 影は離れじ」(源氏の君)
「別れても 影だにとまる ものならば 鏡を見ても 慰めてまし」(紫の上)
<五升庵蝶夢住職>
阿弥陀寺 「我寺乃 鐘と おもはず夕霞」
<西行>
去来墓西行井戸付近 「を鹿なく 小倉の山の すそ近み たゝひとり住む わが心かな」
北白川天神宮 「風あらみ梢の花乃なかれ来て庭に波立つ白川の里」
<西行井戸百人一首歌碑>
去来墓の周りに全国から集められた多くの歌・句の歌碑が立てられている
<島岡剣石>
京見峠 「うつせみの 寂しさ故におく山の 辛夷は白く 鎮もいて(うずもいて)咲く」
<住蓮房・安楽房の辞世の歌碑>
安楽寺
「極楽に生まれむことの うれしさに 身をば仏に まかすなりけり」(住蓮上人)
「今はただ 云う言の葉も なかりけり 南無阿弥陀仏の み名のほかには」(安楽上人)
<新村出>
上御霊神社 「千早振神のみめぐみ深くして 八十ぢに満つる幸を得にけり」
<親鸞聖人>
日野誕生院 「明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは」
<鈴鹿野風呂>
吉田神社 句碑「神丘に 啼く鶯の 﨟たけて」
<菅原道真>
長岡天満宮 「このたびは幣(ぬさ)もとりあへず手向山紅葉の錦神のまにまに」
長尾天満宮 「東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」
青谷梅林中天満神社 「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」
<清少納言の歌碑>
泉涌寺 「夜をこめて 鳥の空音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ」
<待賢門院>
法金剛院 「ながからむ心もしらず黒髪の みだれて今朝は物をこそ思へ」
<大弐三位(だいにのさんみ)>
廬山寺 「有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする」
<旧制第三高等学校寮歌>
吉田山(吉田神社) 「紅萌ゆる丘の花」
<高浜虚子>
円通寺 「柿落葉 踏みてたづねん 円通寺」
<高山彦九郎>
三条大橋三条京阪駅前 「われをわれと しろしめすぞや 皇の 玉の御こへの かかる嬉しさ」
<出口王仁三郎>
大本 天恩郷
「いとけなき頃は雲間に天守閣 白壁はへしを懐かしみけり」 ・ 「旧城址落ちたる瓦の片あつめ 城のかたちを造りて遊びぬ」
「玉の井の池に湧き立つ真清水は みつの三魂の命なりけり」 ・ 「寝ながらに月を仰ぎしあばら家の むかしの住居吾眼に新し」
<富小路禎子>
大原野神社 「母胎より 彼岸に至るここの道 いましばらくの緋なる夕映」
<中山周三>
三宅八幡宮 「輪をかきて飛びいる鳩の先頭の一羽は群れの何を保障す」
<長田幹彦>
円山公園 祇園小唄
「月はおぼろに東山 かすむ夜ごとのかがり火に 夢もいざよふ紅ざくら
しのぶおもひを ふりそでに 祇園恋しや だらりの帯よ」
<西田幾多郎>
哲学の道 「人は人 吾はわれ也 とにかくに吾行く道を 吾行くなり」
<西村尚宮司>
白峯神宮 「小賀玉の しじ葉がもとの 飛鳥井の井筒 むかしの物語せよ」
<額田王>
下居神社(宇治市)「秋の野の み草刈り 葺き宿れりし 宇治の宮処の 仮廬し思ほゆ」(万葉集巻1-7)
<平井乙麿>
勝林院 「苔の上をまろぶがごとく流れゆく呂律の里の弥陀の聲明」
吉田神社 「枝うつり ほがらに呼ばふ 小鳥らと 詣でに来つれ 神います丘」
<富士谷成章(ふじたになりあき)>
島原住吉神社 「住吉の 松の常盤に 春はなほ 色香あらそふ 神垣の梅」
末社 幸天満宮 「曇りなく 神の光も やはらぎて ちりづか山に 交る瑞垣」
<藤原家隆>
上賀茂神社 「風そよぐ 奈良の小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける」
<藤原為教>
北白川天神宮 「秋の夜の月も猶こそ澄みまされ 世々にかはらぬ白川の水」
<細川ガラシャ>
琴引浜 「名に高き 太鼓の浜に 聞く秋の 遠にも渡る 秋の夕さめ」
<前川佐美雄>
伏見稲荷大社 「あかあかと ただあかあかと 照りゐれば 伏見稲荷の神と思ひぬ」
<松尾いはほ>
貴船神社 「貴船より 奥に人住む 葛の花」
<松尾芭蕉>
上御霊神社 「半日は神を友にや年忘」
三室戸寺 「山吹や 宇治の焙炉の にほふとき」
阿弥陀寺 「春立つや 新年古き 米五升」
長楽寺芭蕉おもかげ塚 「俤や姥一人なく月の友」を刻んだ句碑が立っている
<萬造寺斎>
長楽寺 「山にゐて 寂しきものか草原の 子馬のひとつ 我が後を追ふ」
<万葉歌碑>
宇治市を舞台にした万葉集の歌が23首あるといわれ、その一部の歌碑が立てられている
宇治川 朝霧橋東詰 「宇治川は 淀瀬無からし 網代人 舟呼ばふ声 をちこち聞こゆ」(巻7-1135 作者不明)
宇治市塔川 観光センター 「ちはや人 宇治川波を 清みかも 旅行く人の 立ちかてにする」(巻7-1139 作者不明)
宇治市大吉山登り口広場 さわらびの道 (巻13-3236 作者不明)
「そらみつ 倭の国 あをによし 奈良山越えて 山代の 管木の原 ちはやぶる 宇治の渡 瀧つ屋の 阿後尼の原を
千歳に 闕くる事無く 萬歳に あり通はむと 山科の 石田の杜の すめ神に 幣取り向けて われは越え行く 相坂山を」
宇治市大吉山頂上展望台 「妹らがり 今木の嶺に 茂り立つ 夫松の木は 古人見けむ」(巻9-1795 作者不明)
宇治市 砂田第一児童公園 題詞「名木河作歌」「衣手乃 名木之川邊乎 春雨 吾立沾等 家念良武可」(巻9-1696 作者不明)
宇治市 伊勢田小学校 「衣手の 名木の川辺を 春雨に 我れ立ち濡ると 家思ふらむか」(巻9-1696 作者不明)
<美智子皇后>
八瀬天満宮 「大君の 御幸祝ふと八瀬童子 踊りくれたり 月若き夜に」
<源実朝>
小倉百人一首文芸苑 野々宮地区 「世の中は つねにもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも」
鴨川 「世の中は つねにもがもな なぎさこぐ あまの小舟の 綱手かなしも」
<三橋美智也(作詞:横井弘)>
壬生寺壬生塚 「ああ新撰組」の歌碑「加茂の河原に 千鳥が騒ぐ またも血の雨 涙雨・・・・」
<宮沢賢治>
延暦寺 比叡十二首の冒頭 「ねがはくは 妙法如来 正遍知 大師のみ旨 成らしめたまへ」
<向井去来>
真如堂 「凉しくも野山にみつる念仏哉」
<武者小路実篤>
宝鏡寺人形塚 「人形よ誰がつくりしか 誰に愛されしか知らねども 愛された事実こそ 汝の成仏の誠なれ」
<村上天皇>
安井金比羅宮安井の藤 「まとゐしてみれともあかぬ藤なみのたゝまくをしきけふにもあるかな」
<紫式部>
廬山寺 「めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな」
<村田橙重>
長楽寺 「百八の一つをつきぬ 除夜の鐘 喜寿 橙重」
<明治天皇>
北白川天神宮 「いはほきる音もしめりて春雨のふる日しづけき白川の里」
<山口誓子>
伏見稲荷大社 「早苗挿す 舞の仕草の 左手右手」
<湯川秀樹>
梨木神社 「千年の 昔の園もかくやありし木の下かげに乱れさく萩」
<横笛(よこぶえ)>
滝口寺 「山深み 思い入りぬる柴の戸の まことの道に我を導け」
<与謝野晶子>
鞍馬寺 「何となく 君にまたるる ここちして いでし花野の 夕月夜かな」
蹴上浄水場 「御目ざめの鐘は知恩院 聖護院いでて見たまへ紫の水」
清滝川落合橋付近 「ほととぎす 嵯峨へは一里 京へ三里 水の清滝 夜の明けやすさ」
永観堂 「秋を三人 椎の実なげし 鯉やいづこ 池の朝 かぜ手と手つめたき」
直指庵 「夕ぐれを 花にかくるる子狐の にこ毛にひびく 北嵯峨の鐘」
さわらびの道 源氏物語宇治十帖の十首が刻まれている
<与謝野鉄幹>
鞍馬寺 「遮那王が 背くらべ石を 山に見て わが心なは 明日を待つかな」
<与謝蕪村>
金福寺 「花守は野守に劣る今日の月」
粟嶋堂 宗徳寺 「粟嶋へ はだしまいりや 春の雨」
<吉井勇>
かにかくに碑(祇園白川) 「かにかくに 祇園はこひし寝(ぬ)るときも 枕のしたを水のながるる」
清凉寺 「いまもなほ なつかしとおもふ 夕霧の 墓にまうでし かへり路の雨」
護王神社 「風なきに 榠櫨の實また ほろと落つ かくて極まる 庭のしづけさ」
<吉田兼好>
長泉寺(御室岡ノ裾町) 「ちぎりをく花とならびのうぃかのへにあはらいくよの春をすぐさむ」
<米田雄郎>
延暦寺法華堂 「しづやかに輪廻生死の余なりけり はるくるそらのかすみしてけり」