吉祥院天満宮(きっしょういんてんまんぐう)(KissyouinTennmanGuu)

所在地:京都市南区西大路十条西入ル北 吉祥院政所町   鳥居地図情報鳥居

祭神:天満宮:菅原道真
    吉祥院:吉祥天、菅原清公卿、菅原是善公、伝教大師、孔子

創建:朱雀天皇

洛陽天満宮二十五社の一つ
京都十六社朱印めぐりの一つ
西大路七福社ご利益巡り

通称:吉祥院の天神さん(きっしょういんのてんじんさん)

 吉祥院天満宮(きっしょういんてんまんぐう)は、南区の西大路十条にある天満宮

 菅原道真の誕生の地に、菅原道真が亡くなってから31年目に、最初に創建された最初の天満宮

 菅原道真のへその緒を埋めた「胞衣塚」や、参朝の時に顔を写した「鑑の井」などが残る

 春と夏には、吉祥院六斎念仏踊り(国の重要無形民俗文化財)が行われる


【吉祥院天満宮の歴史・経緯】




【吉祥院天満宮の境内】

 <本殿>
 1895年(皇紀2555)明治28年、あるいは、1897年(皇紀2557)明治30年
 現在の本殿が再建された

 <拝殿>
 <舞楽殿>

 <吉祥天女堂>
 吉祥天女像が安置されている
 菅原清公卿、菅原是善卿、観世音菩薩、薬師如来、伝教大師、孔子を祀る
 江戸時代中期の再建

 <五社>
 左から
 白太夫社
   祭神:渡会春彦翁(わたらいはるひこ)(伊勢神宮の宮司で菅原道真の守り役を務めた)
 松梅社
 吉野社
 金毘羅社
   祭神:琴比羅大神(ことひらおおかみ)
 秋葉山
   祭神:秋葉大神

 <稲荷社>
 祭神:正一位 春房稲荷大明神

 <弁財天社>

 <胞衣塚(えなづか)>
 菅原道真のへその緒が埋め納められている
 中心におへそを表す丸い石が据えられている
 6月25日の菅公御誕辰祭では、安産御祈祷が行われる

 <硯之水>
 菅原道真が少年時代に習字に使ったといわれる
 近年まで、清水が豊富に湧き出し飲み水としても利用されていた

 <鑑の井(かがみのい)>
 弁財天社境内にある
 菅原道真が、朝廷に出向くときに姿を映し身なりを整えたといわれる
 1754年(皇紀2414)宝暦4年
 江戸時代の書家 松下烏石(まつしたうせき)の石碑が建立される

 <産湯の井>
 菅原道真が、産湯に用いたという

 <文章院聖堂御跡の石碑>
 834年(皇紀1494)承和元年頃
 遣唐使として唐に渡った菅原清公が、唐の昭文館・崇文館を参考にして、
文章道を学ぶ学生のための施設として、文章院(もんじょういん)を設立した
 紀伝道(中国の漢詩文や歴史)の研究発表を行い、孔子を祀っていたことから「孔子堂」「聖堂」とも称された
 平安時代中期以後
 西曹は菅原氏、東曹は大江氏の管理下に置かれ、それぞれの氏族の大学別曹になった
 1177年(皇紀1837)安元3年の大火によって焼失し、廃絶した

【吉祥院天満宮の祭事】

 1月1日 歳旦祭(家内安全特別祈祷)
 1月1日から2月15日 京都十六社朱印めぐり
 1月15・16日 書初展
 1月15日 爆竹祭(大とんど)
 1月25日 初天神祭 御供奉献
 2月節分 節分祭(厄除特別祈祷・あま酒接待)
 2月25日 梅花祭(菅公御命日祭)
 3月25日 五穀豊穣祈願祭
 4月第2日曜 入学祭(新小学一年生)
 4月25日 春季大祭(菅原町子供神輿、六斎念仏奉納)
 6月1日  雷除祭(朝がゆ接待)
 6月25日 菅公御誕辰祭並安産祈願祭
 6月30日 夏越の大祓 茅の輪神事
 8月25日 夏季大祭(六斎念仏奉納、学童図画展)
 10月16日 例祭(秋祭)御供奉献(菊花展)湯立神楽 火焚神事(ぜんざい接待)
 12月23日 天皇御誕生祭(葉ぼたん展)
 12月31日 大祓式 除夜祭(御神酒接待)


菅原道真の誕生の地】

 菅原道真の誕生の地とされているところが数ヶ所ある

 <菅大臣神社
 下京区
 菅家(菅原氏)邸宅「紅梅殿・白梅殿」
 天満宮降誕之地の石碑
 産湯に使われた天満宮誕浴の井

 <菅原院天満宮神社
 上京区
 菅原道真・父親・祖父の3代の邸宅「菅原院跡」跡
 産湯に使われた菅公初湯井

 <吉祥院天満宮>
 南区
 菅原清公(菅原道真の祖父)の邸宅跡
 へその緒を埋めた「胞衣塚」


【その他】

 <吉祥院六斎念仏踊り(国の無形文化財)>
 この地において、古くから六斎念仏が盛んに行われており、吉祥院六斎念仏踊りとして継承されている
 「芸能的六斎」「空也堂系六斎」とも称される
 4月25日の春祭と、8月25日の夏祭には、舞楽殿で奉納される
 午後8時から約1時間
 鉦(かね)や笛に合わせて太鼓の曲打ちや獅子舞が演じられ、
 発願から始まり、お月さん・四ツ太鼓・獅子と土蜘蛛などが演じられ、最後に結願の回向唄が行われる
 以前は、東条・西条・北上・南条(菅原)・石原・新田・中河原・嶋にそれぞれ一組ずつ、六斎組があり 村ごとに競演したといわれる
 現在のは、菅原町六斎組により行われている
 吉祥院で戦死した明智光秀の残党を弔ったのが由来ともいわれる
 江戸時代中期以降に、六斎念仏に、田楽系統の演芸・能・舞踏・歌舞伎・長唄・かっぽれ・曲芸なども取り入れられ、
娯楽芸能化が進んだ
 1953年(皇紀2613)昭和28年に国の無形文化財
 1983年(皇紀2643)昭和58年に重要無形民俗文化財に指定された


 <初宮詣り>
 本殿を参拝の後、胞衣塚の前で乳児の鼻をつまんで、元気な声を上げさせ無事成長を祈る
 胞衣塚の玉石を「食べ初め石」として、100日あるいは120日で祝う「食べ初めの儀」において、軽く乳児の口に添えると
丈夫な歯が生えるといわれる


 <京都十六社朱印めぐり>
 正月元旦〜2月15日
 古社16社を巡拝し、全ての神社を参拝すると一年間のあらゆるご利益が得られるといわれる
 専用の朱印帳で期間中に全てのご朱印を受けると干支置物が授けられる
 1976年(皇紀2636)昭和51年に当初は14社で始まる


 <西大路七福社ご利益巡り>
 正月元旦〜2月
 西大路通周辺にある7社を巡る
 知恵・学問の吉祥院天満宮・開運の若一神社・厄除の春日神社・安産祈願のわら天神・延命長寿の熊野神社衣笠分社・
開運の平野神社・建築方除の大将軍八神社
 1983年(皇紀2643)昭和58年に当初は5社巡りで始まる
 1984年(皇紀2644)昭和59年に7社になる

 <桑>
 菅原道真の没後、都では落雷などの異変が続いたが、道真邸に落雷はなかったといわれる
 屋敷には、桑の樹が多く植えられており、人々はご加護を信じて「くわばら、くわばら」と唱えて雷の災いから逃れていたといわれる
 6月に限り、桑の葉が納められている雷除けのお守りが授与されている

【吉祥院天満宮へのアクセス】

 市バス 吉祥院天満宮前 徒歩約3分
 JR 西大路駅 徒歩約15分

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