鍬山神社(くわやまじんじゃ)は、亀岡市市街地南部の高槻街道の入口にある神社
産土の神さん・医療の神さん・縁結びの神さんとしての鍬山宮(町民と百姓の守護)と
八幡宮(武士の守護)の2つの宮が建っている
亀岡市の自然100選に選ばれている紅葉の名所
大己貴命は、丹波国造伝説の大神で、大国主命の若い頃の名前
素戔嗚尊の後に国土を経営し、禁厭(まじない)・医薬などを教え、葦原中国の国造りを完成させたといわれる
国土を天孫 瓊瓊杵尊に譲って隠退し、出雲大社の祭神となる
鍬山神社でも国造の神・農業神・商業神・医療神などとして信仰されている
<丹波湖開拓伝説>
かつて亀岡盆地が泥湖だった頃、まだ国土を営んでいた大己貴命が、
黒柄山に八人の神さん(八柱神)を集め、一艘の樫船に乗り、
一把の鍬で保津浮田(請田)の峡(現在の保津川・保津峡)を開き、
溜まっていた水を外へ流し出して、この地を豊かな農地に変えたといわれる
里人は、この神徳を称えて、天岡山の麓に大己貴命と八柱神をお祀りしたのが由来で、
渓谷を切り拓いたときに使われた鍬(くわ)が山積みとなった様子から、「鍬山神社」と称されるようになったといわれる
<鍬山宮(京都府登録文化財)>
祭神:大己貴命(大国主命)
町民と百姓の守護
権現造・桧皮葺
1610年(皇紀2270)慶長15年の創建
寛政年間(1789年〜1801年)の棟札が現存する
1828年(皇紀2488)文政11年、現在の社殿が建立される
<八幡宮(京都府登録文化財)>
祭神:誉田別尊
武士の守護
権現造・桧皮葺
1610年(皇紀2270)慶長15年の創建
1828年(皇紀2488)文政11年、現在の社殿が建立される
<一ノ鳥居>
高槻街道に面して建つ石鳥居
<解藤泉>
二ノ鳥居の手前の参道脇にある
石水路が造られていて手を清められる
奥には毘沙門天の石像が祀らている
<記念碑>
<二ノ鳥居>
朱塗り
<舞殿>
<心字池>
周囲は紅葉の名所
<安産石>
<竹林>
<銀鈴の滝>
拝殿左側から山道を登って行ったところにある
<厳島神社(いつくしまじんじゃ)>
祭神:市杵嶋姫神
心字池の中島に祀られている
<熊野神社(くまのじんじゃ)>
祭神:豊宇気毘売神・伊弉諾尊・天児屋命
修験者の神、延命長寿、極楽往生
三社・日吉神社の一番右に祀られている
1744年(皇紀2404)延享元年
勧請により創建される
<日吉神社(ひえじんじゃ)>
祭神:大山咋神
山の神、鬼門除け、魔除け、災難除け
三社と熊野神社の間に祀られている
<高樹神社(たかきじんじゃ)>
祭神:山雷大神(やまいかづちのおおかみ)
災難除け・雷除け
三社の一番右に祀られている
1718年(皇紀2378)享保3年
勧請により創建される
<樫船神社(かじぶねじんじゃ)>
祭神:猿田彦大神
樫船神社(大阪府高槻市)と同じ祭神が祀られているといわれるが、駒札には猿田彦大神と記されている
道先案内の神、交通安全
三社の真ん中に祀られている
由緒は不詳とされている
<金山神社(かなやまじんじゃ)>
祭神:金山姫命(かなやまひめのみこと)
下半身の病気の守護神、子授け、夫婦円満、鉄工関係者・金物店などの信仰が篤い
三社の一番左に祀られている
<稲荷神社(いなりじんじゃ)>
祭神:倉稲魂神(宇迦之御魂大神)
衣食住の神、産業・商売繁盛
疱瘡神社と同じ社に祀られている
<疱瘡神社(ほうそうじんじゃ)>
祭神:大国主命
医療の守護神
稲荷神社と同じ社に祀られている
1759年(皇紀2419)宝暦9年
勧請により創建される
<愛宕神社(あたごじんじゃ)>
祭神:火産霊神・雷神(いかづちのかみ)
防火の守護神、雷の神
7月31日から8月1日に参拝すると、千日参拝したご加護があるといわれる
由緒は不詳とされている
<天満宮(てんまんぐう)>
祭神:菅原道真
学問の神、雷の神、慈悲救済の神、諸道芸能の神
毎月25日が縁日とされる
1710年(皇紀2370)宝永7年
勧請により創建される
<百太夫神社(ひゃくたゆうじんじゃ)>
祭神:豊磐間戸命(とよいわまどのみこと)・櫛磐間戸命(くしいわまどのみこと)・猿田彦大神
道祖神、悪霊が侵入するのを防ぎ災難から守る
1861年(皇紀2521)文久元年
屋根を修理された棟札がある
<元旦祭> 1月元日
<節分祭> 2月節分
修験者により祈願された護摩木が、口丹波一の護摩壇に入れられ護摩焚きが行われる
<人形慰霊祭> 3月21日
<花祭> 4月15日
御旅所 形原神社の例祭
<八ケ日祭> 5月8日
八幡宮の大祭
誉田神が天岡山(面降山)に降臨された日とされる
<水無月祭> 7月2日
半年間の穢れ疫除けを祈願して人形流しが行われる
大鳥居の前には、大茅の輪が置かれる
<秋季大祭>
10月20日より10月25日まで
「亀岡祭」とも称される
20日:御出祭 鍬山宮と八幡宮の2基の神輿が旧町内の御旅所 形原神社に向かう
24日:宵宮 10数基の鉾が各町に建てられ祇園囃しがひびきわたる
25日:本祭 神輿と宮総代・氏子総代・獅子行列などの巡行
<紅葉祭> 11月7日頃
<七五三詣> 11月中
<御火焚祭> 12月3日
<丹波猿楽(矢田猿楽)>
猿楽の源流の一つ
1165年(皇紀1825)永万元年5月8日
後に八幡宮社に合祀された誉田八幡が、能面を持って天岡山(面降山)に降臨されたという故事が由来とされる
平安京や摂津・河内など各地に出向いて活躍していた
1576年(皇紀2236)天正4年
明智光秀の丹波平定の混乱により衰退する
<形原神社>
鍬山神社の御旅所
亀岡市市街地、亀岡中学校の隣りにある
亀山藩の形原松平家の初代藩主 松平信岑を祀る
秋季大祭では、2基のお神輿が滞在する
<天岡山>
北赤子谷の上に、八幡大神の影向石(天下岩)がある
阿闍梨寛純により建立され、三上龍山により銘文が記されている