京都の風習・風俗(ふうしゅう)(Manners of Kyoto)

 京都人同士の間では、相手を思いやる気遣いが常日頃なされており、
その習慣や慣わしが暗黙の了解の中で結ばれ、律儀に守られてきている

 これらの暗黙の気遣いがかえって、よそさん(京都以外の人たち)からすれば
「京都人は閉鎖的だ」とか、「いけず(意地悪)」と思われることがあるようである

翔んで京都

 よそさんが気になる京都人のイケズなこと

愛宕詣

 「伊勢へ七度、熊野へ三度、愛宕さんへは月参り」と歌われる

一見さん お断り

 お店などに全く関わりがない初めての人は、予約や入店、取引を断られる場合があることを表す

一汁三菜

 1種類の汁物と3種類の惣菜からなる日本料理の基本的なお膳立て

一条戻橋

 一条通の堀川に架かる橋
 三善清行の蘇生や、渡辺綱と鬼女、陰陽師 安倍晴明の橋占など、多くの故事がある
 嫁入りするときには、一条戻橋を渡ると実家に戻ってきてしまうと信じられ、決して渡ってはいけないとされる

亥の日の火入れ

 11月の最初の亥の日に暖房機などの使い始めが行われる

祝い箸

 お正月の三が日、お雑煮お節料理などを食べるときに使われるお箸
 柳でできた両細で中央のふくらんだ、柳箸が用いられる
 両端が削られており、一方を歳神さんが使い、もう一方を自分が使う

岩田帯

 妊婦が、妊娠5ヶ月目の戌の日(いぬのひ)に着け始めるさらしの腹帯

追い出しあらめ

 8月16日に、あらめ(荒布)を炊いて仏壇にお供えをし、あらめのゆで汁を門口にまいて、
精霊さんがこの世に未練を残さないように冥土にをお送りするする風習

お祝いの訪問

 お祝いの訪問は、大安や先勝、友引の午前中に訪れることを、お互い暗黙の了解としている

皇服茶

 京都の正月は、小梅と結び昆布を入れ、お茶を注いだ大福茶(皇服茶)を飲んで、
白味噌仕立てのお雑煮をいただくのが習わし

おくどさん

 おくどさんの荒神棚には布袋尊を並べる

をけら詣

 大晦日から元旦の未明にかけて、八坂神社八坂神社へ参拝して、火縄(吉兆縄)にをけら火を受けて持ち帰る

お地蔵さん

 京都の多くの各町内や、路地に祀られている地蔵菩薩
 寺院で祀られている地蔵菩薩ではなく、親しみのある地蔵菩薩となっている
 8月23日・24日に各町内では地蔵盆が行われる

<お正月>

 その年の幸運、五穀豊穣を運んで来てくれる大切な歳神さんを、飾り付けをして迎える
 元日には、歳神さんを迎えるために家族が全員揃うことが慣わしといわれる
 歳神さんにお供えした神饌を神棚からお下げして、お雑煮にして歳神さんと一緒に食べる

<お正月と万年青>

 元旦には、正月を無事に迎えられた喜びとして、いつまでも変わることのない万年青が飾られる

お正月のほうき

 お正月には、神様も掃き出してしまわないよう、ほうきが使われることがない

送り火のから消し

 から消しを奉書紙に巻いて水引をかけ家の玄関先に吊るしておくと、魔除け、厄除け、盗難除けのお守りになるといわれ、
 無病息災を願う

<送り火の大を飲む>

 8月16日の五山の送り火のとき、大文字山の「大」を盃やお盆に写して飲むと、無病息災で中風にならないといわれている

おため

 いろいろなお祝いに対して返礼をすることを「おため」「おうつり」という

帯祝い

 妊娠が、妊娠5ヶ月目に入った戌の日(いぬのひ)に安産を祈って「岩田帯」という腹帯をつける儀式

お宮参り

 その土地の氏神様に、子孫誕生の感謝と、その子の成長を祈願される儀式

親指をこぶしの中に入れる

 お葬式や霊柩車に出会ったときに、親指をこぶしの中に入れる風習

<門掃き(かどばき)>

 家の前の門掃き、水撒きを行い、家の前を掃き清める風習がある
 お互いを尊重する「侵さず、侵されず」という考えのもと、その習慣を隣の領域まではおよぼさないこと
 門掃きでは、隣の家の前を1尺(約30cmほど)まで掃き、それ以上の深入りをしない

鴨川等間隔の法則

 鴨川の川岸においてたたずむカップルやグループの間隔が、自然に等間隔になることをいう

祇園祭とキュウリ

 八坂神社の神紋と、キュウリを輪切りにした切り口の模様が似ていることから、
八坂神社の祭事である祇園祭の間は、恐れ多くもったいないこととされてキュウリを口にしない

<黄白の水引

 水引(みずひき)は、慶事・弔事などにおける贈り物の飾りひも
 慶事・弔事などの用途に応じて、左右の色を選んで用いられる

<木酢(きず)・生酢(きず)>

 梅干を漬けるとき、塩漬けにした青梅から最初に出てくる酸味の強い薄茶色の溜まり水
 それを集めてビンに入れておき、腹痛のときや、食あたりや水あたりの予防で旅行に出かける前に飲む
 二日酔いにも飲まれる

鬼門

 鬼門(きもん)は、北東の方位のこと
 鬼が出入りする方角であるとして、縁起が悪く、災いや厄がつくといわれ万事に忌むべき方角とされる

鬼門除けの猿

 北東の方向の鬼門に、邪除けにおかれる猿

鬼門の南天

 厄除け・魔除けとして家の鬼門南天が植えられる

<鬼門に柊(ひいらぎ)を植える>

 柊(ひいらぎ)は鋭いトゲを持つことから、そのトゲで邪気を祓うといわれ、鬼門に植えられる
 商家では、トゲのあるものは好まれない場合もある

<行商の女性たち>

 大原女
 桂女
 白川女

事始め

 12月13日を1年の区切りとして、この日から正月を迎える準備を始めること
 1年の感謝をこめて本家や得意先などへの挨拶回りをする
 大晦日まで「おことうさんです」と、迎春の準備ですることが多く忙しいですねと挨拶する

逆さ札

 玄関の戸口の上、「十二月十二日」と記されたお札を逆さまに張ると盗難除けになるといわれている

四神相応

 天の四方の方角を司る「四神」の存在に最もふさわしいとされる地形状のシンボルが存在すること
 中国の占いである風水が基になっている
 「四地相応」とも称される

敷居を踏まない

 敷居は人の頭を表すといわれる
 表の敷居は父親、裏の敷居は母親、中の敷居は子供される
 それらの敷居を踏むことは、人の頭を踏むも同然であると考えられ、出世できないといわれる

地蔵盆

 地蔵菩薩の縁日(8月24日)に行われる、子供たちを中心とした町内会の行事

仕出屋さん

 京都では、お客に家庭料理は失礼にあたるとされ出さず、仕出屋さんの料理でもてなす

七五三詣り

 11月15日に、数え年で3歳・5歳の男子、3歳・7歳の女子と、その両親が、
これまでの成長を感謝し、これからの成長を祈願して氏神さま(うじがみさま)・産土さま(うぶすなさま)に詣でる行事

十三まいり

 古来より、数え年13歳に成長した男女が、成人の儀礼として、法輪寺に参拝して
13歳の厄難を払い、智恵を授けていただけるように虚空蔵菩薩に祈願する

 十三まいりをするときの3つのならわし
 法輪寺を参拝するときには、北岸から法輪寺橋(渡月橋)を渡って参拝する
 本堂の前にぶら下がっている鰐口(木魚の変形)を鳴らしてから参拝する
 参拝の後、渡月橋を北側に渡りきるまでに振り向くと、授かった知恵が全てなくなってしまうといわれる

鍾馗さん

 隣家の鬼瓦の魔除けによって災いが降りかからないように、また、近所との人間関係を円満に保つように
玄関口の小屋根(こやね)に、鬼より強い魔除けの鍾馗さんが祀られる

節分の鰯

 2月節分には、鰯(いわし)の頭を焼いて、柊(ひいらぎ)の枝に刺し、家の門口に立て魔除けにする風習がある

食べ初め

 生後100日か120日目に母乳以外の食べ物を初めて食べさせる行事

<出されたものは少し残す>

 よそさんを訪問してもてなされたとき、出された料理は残さず全部食べるよりも少し残したほうがよいとされる
 全部食べてしまうと「足りなかったかもしれない」という余計な心配をかけることになる

食べ初め

 生後、110日または120日目に、初めて食べ物を口にする儀式を行う
 お祝い膳は、妻方の実家が、お祝いの品として贈る

冬至の七種

 二十四節気の一つである冬至に、2つ「ん」がつく、7つの食べ物を食べて、無病息災を祈る

夏越祓

 夏越祓(なごしのはらい)は、1月からの半年間の罪や穢れを払い、残り半年を無事に過ごせるようにと祈願する行事
 6月30日に各神社で行われる

にらみ鯛

 にらみ鯛(にらみだい)は、お正月の三が日のお膳に毎回並べられる縁起物

入居と万年青

 転居のときには、万年青(おもと)を植えてから入居する

<履物を履いたままおろさない>

 新しい靴を買って、家の中で試し履きをしたときなど、そのままおろしてはいけない
 葬儀のときには、棺桶を運び出すのに、ぞうりをはいたまま家の中から降りることから、
 また、死んだ人にも藁ぞうりを履かせて、家から運び出すことから忌み嫌われる

初午の稲荷詣

 平安時代より2月初午の日には、稲荷山へ参詣する風習があたっといわれ、いろいろな習慣ごとが現在も行われている

八朔

 8月1日のことで、「田の実の節句」ともいわれる
 日頃、頼みごとをしてお世話になっている人に、その恩に感謝して贈り物がされる
 花街では、芸妓や舞妓さんがお茶屋や芸事の師匠宅へ挨拶に回る

<果ての二十日(はてのはつか)>

 12月を「果ての月」と称される
 12月20日を「果ての二十日」と称される
 江戸時代粟田口の処刑場では、12月20日にその年の最後の刑が執行されたので、
この日を忌んで、お歳暮やお正月の準備を控えた
 罪人が最後に一つだけ願いを聞いてもらえていたので、外に出た罪人に目をつけられないよう女の子を外に出さなかったといわれる

<火迺要慎(ひのようじん)の護符>

 防火・鎮火の神さまとして崇敬されている愛宕神社の護符
 家庭や飲食店のおくどさん(釜戸)や台所に貼られる

服を着たまま直さない

 服のほころびやボタンを直すとき、その服を着たままで、服に針を入れてはいけない
 急いでいるときなどには、「脱いだ」と3回唱えて神さんに脱いだことにしてもらう


振り売り

 振り売りは、主に洛北の農家の女性が、朝採りの野菜を大八車(リヤカー)で都に売りに出ていた商い


柳箸(やなぎばし)

 お正月の三が日、お雑煮お節料理などを食べるときに使われるお箸
 柳でできた両細で中央のふくらんだ、柳箸が用いられる
 両端が削られており、一方を歳神さんが使い、もう一方を自分が使う

嫁隠し

 京町家の走り庭の、おくどさん(台所)の手間に設けられる衝立(ついたて)
 走り庭を表向きと、生活空間を区切るもの
 玄関部分から、これ以上奥へは、親しい人でも、家の人の許可がないと入ってはいけない暗黙の習慣がある


【京都検定 第1回3級】

4.平安京の地相は「北に玄武、南に朱雀、東に青龍、西に白虎」といわれているが、現在の北の玄武はどこか?

77.切り口が八坂神社の神紋とよく似ていることから、祇園祭の間は口にしないといわれるものは何か?

78.京都の人々が転居に際して、いつまでも栄えるようにという思いで植える植物は何か?

85.この日に暖房の火入れをすることで、火事を防ぐという言い伝えのことを、「何の日の火入れ」というか?

86.正月は、迎えた神様が逃げていかないように掃除を控えることを「お正月の何」というか?

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【京都検定 第2回3級】

【京都検定 第3回3級】

【京都検定 第4回3級】

【京都検定 第5回3級】

【京都検定 第6回3級】

【京都検定 第7回3級】

【京都検定 第8回3級】

【京都検定 第9回3級】

【京都検定 第10回3級】

【京都検定 第11回3級】

【京都検定 第12回3級】

【京都検定 第13回3級】

【京都検定 第14回3級】

【京都検定 第15回3級】

【京都検定 第16回3級】

【京都検定 第17回3級】

【京都検定 第18回3級】

【京都検定 第1回2級】

【京都検定 第2回2級】

【京都検定 第4回2級】

【京都検定 第5回2級】

【京都検定 第6回2級】

【京都検定 第7回2級】

【京都検定 第8回2級】

【京都検定 第10回2級】

【京都検定 第11回2級】

【京都検定 第12回2級】

【京都検定 第13回2級】

【京都検定 第14回2級】

【京都検定 第15回2級】

【京都検定 第16回2級】

【京都検定 第17回2級】

【京都検定 第2回1級】

【京都検定 第4回1級】

【京都検定 第5回1級】

【京都検定 第6回1級】

【京都検定 第7回1級】

【京都検定 第8回1級】

【京都検定 第12回1級】

【京都検定 第13回1級】

【京都検定 第16回1級】

【京都検定 第17回1級】


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